中日スポーツ斬り込んだね😂


 各地の競馬場で持ち回りで開催されるダート競馬の祭典「JBC2022」が3日、岩手県の盛岡競馬場で行われた。同競馬場での前回開催は2014年。この間の8年は当地にとって苦難の時代だった。

 18~19年に水沢、盛岡両場で禁止薬物ボルデノンの検出が相次いだ。岩手県警は昨年3月、「ワラから自然発生」との説で“決着”と処理しているが、この説は既報のように、科学的には根拠薄弱。JRA競走馬総研発の否定的文書が地方各主催者で共有された。そもそも県警が根拠として本紙に提示した論文に、根拠となりえる記述がない。

 JBC開催前には、主催する岩手県競馬組合の元業務部長がJBC絡みの汚職で逮捕されるという難局も押し寄せてきたが、この元業務部長は、ボルデノン事件の対応にあたっていた。

 最大の苦難を強いられたのは当地の厩舎だ。科学的に怪しい“自然発生説”への対応のために、敷料をワラから3割も割高なウッドチップに切り替えさせられた。ある調教師は「馬主さんにも頭を下げて預託料をいくらか上げたが、半分以上厩舎でかぶっている」と話し、厩舎説明会では元業務部長から「チップに変えないとJRAが(ネット投票で岩手競馬を)売らないと言っている」と説明されたという。JRAは「そのようなことは示唆もしていない」と完全否定した。

 この祭りの後、全国的な物価高も進む。岩手の厩舎には、科学的根拠のないコストアップも押しつけられ続けている。