ここで検察の担当者が煽りカスじゃなければ今回の事件は起きなかったという

公判で片山は生きる苦しみを淡々と語った。起訴事実を認めた上で、
「大学でサークルに入ったが『空気が読めない。ノリが変』と言われ、友達ができなかった」
「自分は企業が求める人物像と違う。社会に必要ない人間だと感じ、むしゃくしゃしていた」
「ネットで注目されたかった」と打ち明けた。

そんな片山に対し、検察官は「人間関係を改善しようとする努力が足りない」などと厳しく批判。
阿曽山さんは「検察官は一方的だった。片山は反抗的な態度こそ見せなかったが、
検察への怒りが、今回の動機になった可能性がある」と推察する。

阿曽山さんの目には、裁判官は片山の更生を親身に願っているように映った。
「人付き合いが苦手なのは個性だ。できる仕事はある」
「世間に迷惑をかけない生き方をすべきだ」
「見えを張る必要はない」。そう諭し続けたという。

1年半の懲役後、片山はIT会社に就職し、職場には友人もいたとされる。
裁判官の言葉通り、更生は順調そうに見えたが、やはり同じ過ちを繰り返したのか。
「裁判になれば傍聴したい」という阿曽山さん。片山が真犯人であったのか、
 そうであれば何が本人を突き動かしたのかを見極めるつもりだ。