外国人補強も積極的に動いている。ミート能力が高いソイロ・アルモンテが3年ぶりに復帰し、内外野守れるユーテリティープレーヤーのオルランド・カリステを獲得。さらに、アリスティデス・アキーノと契約を結んだことを今月28日に発表した。アキーノは2019年に1試合3本塁打を放つなど19本塁打をマーク。メジャー通算244試合で打率.211、41本塁打、108打点の成績を残している。待望の長距離砲に掛かる期待は大きい。

他球団の編成担当は、生まれ変わった中日への警戒を強める。

「近年の中日は助っ人の外国人野手が期待外れの成績に終わり、ビシエドに負担が掛かっていた。アキーノ、ビシエド、アルモンテが中軸に並ぶようだと破壊力が一気に増す。今季最多セーブのタイトルを獲得した守護神のライデル・マルティネス、最優秀中継ぎ投手に輝いたジャリエル・ロドリゲスの2人は勝利の方程式で稼働してきたので、立浪監督が外国人枠をどう使うか。春季キャンプから動きを注視しなければいけない」

 ドラスチックな改革には痛みが伴う。ただ、京田は遊撃・土田龍空の台頭で厳しい立場に置かれていた。打撃で試行錯誤を繰り返し、このまま中日にいても出場機会を得るのは厳しかっただろう。阿部も故郷の東北に本拠地を置く楽天でポイントゲッターとしての期待が掛かる。日本ではトレードにマイナスイメージがまだ残っているが、メジャーでは下位に低迷している球団が積極的にトレードを敢行し、主力を放出してチームを再建することが日常だ。強竜復活へ。立浪監督の新たな挑戦が始まる。(今川秀悟)