グループリーグ各チームの「決定力」と「セービング力」を算出したので解説するで
最先端の指標を使った分析なので説明が長文になるし、大変難しいかもしれんが…

まず「xGOT」という指標をメインに使う。これはxGの改良版というべきものや
xGは知ってる人も増えて来たと思うが「ゴール期待値」や。ただしシュートを打つ人のシュート力までは考慮できない。
そこで考案されたのがxGOTや。これはシュートコースまで含めて期待値を算出したもの。
例えばPKの平均成功率は79%なのでxGは0.79やが、厳しいコースに蹴ればもっと高確率で決まるし、逆に枠外に蹴ってしまえば絶対に入らない。つまり同じシュートシチュエーションでもシュートコースによって期待値は変わるということやな。

ではこのxGOTを使ってどうやって決定力を算出するのか。
計算はごく単純で、xGOTからxGを引くだけ。例としてxGOTが0.80でxGが0.30だったら0.80-0.30で決定力は0.50や。
言い換えれば「平均して期待値0.3の場面において期待値0.8のシュートを打ったので、0.5点分期待値を増やした」ということや。
セービング力もこれと同じことで、xGOTから実際の失点数を引けばいいだけ。xGOTが2.5なのに実際の失点が1だったら、そのGKは平均よりも1.5点分防いだことになる。

そのようにして算出された各チームの決定力とセービング力の一覧がこちらや。
特筆すべきはポーランドのセービング力で、なんと4点以上も防いでる。日本の権田も1.57点も防いでおり優秀な数字やな。
オランダは決定力、セービング力ともに優秀な数字で、合わせて4点分近く稼いでいる。xGとの乖離を見てもわかるとおり、「試合全体の支配力はないが決定力とGKの力にものを言わせて勝つチーム」と言える。
その対極がカナダで、決定力・セービング力どちらもひどい。せっかく作りだしたチャンスを無駄にし、なんでもない場面で失点する愚かなGKを起用しているチームや。

余談やが、とにかく不運なのがドイツ。xGOTは9.53なのに実際の得点数は6。被xGは3.19なのに被xGOTは4.82。
つまりドイツ戦に限って対戦相手がすごいシュートを打ちまくり、相手のGKがすごいセーブを連発しまくったということや
https://i.imgur.com/3OjuyNr.png