23人の搭乗員達は、あまりの急な話に驚き、言葉も発せずに棒立ちになっていました。
「いいか、お前達は突っ込んでくれるか!」
玉井副官は叫びましたが、隊員達には戦闘機乗りとしてのプライドがありました。
反応が鈍いのに苛立った玉井副官は、突然、大声で、
「行くのか行かんのか!」と叫びました。その声に、反射的に総員が手を挙げたのです。
それは、意志というより、突然の雷に対する条件反射でした。
玉井副官は、その風景を見て「よし判った。志願をした以上、余計なことを考えるな」と答えました。全員が「自発的に志願」した瞬間でした(『敷島隊 死への五日間』根本順善 光人社NF文庫

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情けなくなったな日本人よ