>>1
ズラタン・イブラヒモビッチは最近出版した自伝『アドレナリン』に、所属するミランがローマとのアウェーゲームでPKを獲得した時のことを書いている。
チームメイトのフランク・ケシエが、イブラヒモビッチに蹴るように言った。もうじき交代させられることがわかっていたイブラヒモビッチは、こう思った。

「10年前だったら、そのボールを奪い取って蹴っていた。2点目を決めてからピッチを去るんだと、俺のエゴが要求しただろう」

「でも、今は違う。チームが自信を深め、自分たちが主導権を握っていると感じるのを目にしたい。俺はもうすぐピッチを去るが、仲間たちには勝ち点3をしっかりホームに持って帰るだけの強さを持ってほしい」

「俺は答えた。『いや、フランク。おまえが蹴るんだ』」

ケシエはPKを決め、イブラヒモビッチはピッチを去り、ミランは勝利をつかんだ。イブラヒモビッチは、こうつづる。
「以前の俺は、100%アドレナリンだった。今はアドレナリンとバランスの両方が大事だ」