グレート・アントニオ(The Great Antonio、本名:Antonio Barichievich、1925年10月10日 - 2003年9月7日)は、カナダのプロレスラー。クロアチア・ザグレブ出身[1]。

1981年公開の『人類創世』には俳優として出演し、モントリオールの地方テレビ局に出演するなどしていたが、その後定職に就くことはなく、経済的に困窮し、自身のポストカードを売るなどするホームレスとなり晩年の20年程を過ごしていた。同市内の駅のホームやドーナツ店でよく見かけられ、自身を地球外生命体であると主張するなど、地元では奇矯な行動をする人物として愛されていた。

2003年9月7日、モントリオールにて、心臓発作により死去[1]。77歳没。死後に彼を顕彰する壁画やベンチなどが市民により作られている。彼の晩年の蒐集物は「長年に渡りメモされてきた紙切れ、世界中の書物の切り抜き、そしてゴミ袋」であったといい、彼の死後にその膨大な蒐集物の中からビル・クリントンの事務所からの手紙や、ピエール・トルドー、ライザ・ミネリ、リー・メジャース、ソフィア・ローレン、ジョニー・カーソンらの古い写真などが発見されたという[1]。