福岡市・天神東部地区で、西日本鉄道(福岡市)などの地権者が一体的な再開発を進めることが判明した。大半の地権者が9日、市の再開発促進事業「天神ビッグバン」の活用を目指す方針を確認した。近く、市に計画概要を提出し、発表する。神社「水鏡天満宮」を那珂川沿いに移した上で複合ビルを建てる構想。数年内の着手を目指しており、天神地区の東の玄関口として、観光やビジネスの拠点づくりに取り組む。関係者によると、事業を使って複数街区を長期的に整備する大規模再開発は今回で出そろうことになる。

 再開発するのは那珂川に面し、北側を昭和通り、南側を明治通りに挟まれたエリア。九州最大の繁華街・中洲に近い好立地で、水鏡天満宮、西鉄が保有する毎日福岡会館などがある。関係者によると、水鏡天満宮が移る那珂川沿い周辺を、憩いの水辺空間に整備する構想。移設先は築50年超の毎日福岡会館を解体した跡地とする方向で検討している。