傍から見ればそれほど人気が見えない『からくりサーカス ~Larmes d’un Clown~ 』が、なぜ3年半も運営を継続できたのかは謎。本作のプレイヤー数は定かでないが、公式Twitterのフォロワー数は1000人程度(記事執筆時点)と少なく、中には話題にのぼった際にフォローした層もいるだろう。そうした点を踏まえると、そう多くのプレイヤーが遊んでいるタイトルではなさそうだ。そのため、本作のチープさゆえのランニングコストが低そうなものの、課金者の多さによってマネタイズが成り立っているとは考えにくい。

そんな本作の運営を眺めていた人々は、いつしか「プレイヤーのなかに石油王がいるのではないか」と想像するようになっていった。ここでいう「石油王」はもちろん実際に石油事業を営む人物のことではなく、比喩表現だろう。課金型タイトルにおいての高額課金者を表す用法だろう。ごく一部の大量課金者によって、タイトルが買い支えられているという発想だ。

なお本作はゲームプレイ部分の作り込みが甘めな一方で、実はガチャ排出カードは描き下ろしが充実している。ただし、描き下ろしの新規カードは特定のキャラクターに偏っていた。そうしたことも、「石油王存在説」が唱えられている一因。具体的には、『からくりサーカス ~Larmes d’un Clown~ 』では原作「からくりサーカス」の「からくり編」に登場した女性キャラクターであるファティマのカードが妙に多い。そのため、「重課金者の中にファティマ推しの石油王がいるのでは」と囁かれているわけだ。本作のサービス終了が「一部プラットフォームを除き」とされているのも、石油王がプレイしているのがそのプラットフォームだからではないかと噂されているようだ。