ホンダは日本で生産・販売を終了したミニバン「オデッセイ」について、中国の合弁工場で生産したモデルを輸入し、2023年度中に再販売する方針だ。国内の自動車大手が中国産の自動車を国内向けに輸入・販売するのは初めて。

 ホンダは国内市場の伸び悩みや生産合理化のため、21年末に狭山工場(埼玉県)での完成車生産を終了した。これに伴い、オデッセイの国内生産も終了し、今年9月には販売も終えた。ただ、ミニバンの上位車種としてファンが多く、再販売を求める声が上がっていた。

 関係者によると、23年度以降、中国の現地企業との合弁工場で生産したオデッセイを日本に輸入する。中国で生産するオデッセイは左ハンドルだが、右ハンドルに仕様変更して販売する見通しという。

 中国からの輸入に踏み切るのは、国内では生産ライン再編などが必要になり、負担が重いと判断したためとみられる。仕様変更や輸送の費用がかかることを勘案しても、採算がとれると見込んだ。「中国産オデッセイ」が消費者に受け入れられるかが注目される。


https://www.yomiuri.co.jp/economy/20221212-OYT1T50157/