「息子の会社の件なので、俺は直接関係ないんだから。役員でもなんでもないんで」

本誌の直撃に、自ら経営するバーの店先で、怒気を含んだ声で答えた角盈男氏(66)。1980年代、巨人のリリーフエースとして“新・8時半の男”と呼ばれ、日本ハム、ヤクルトでも活躍。1992年の引退後は、コーチや解説者、タレントとして活動してきた角氏。その「息子の会社」に、何があったのか。50代男性のAさんが嘆く。
「一晃氏の会社に、家の新築工事の着手金と中間金で、1800万円を払っています。来年1月に完成する予定が、まだ着工すらされていません」
一晃氏とは角氏の長男で、埼玉県川越市にある「T.O.I.工務店」(以下、T工務店)の経営者だ。現在35歳。
「一晃氏も元プロ野球選手です。東海大相模高時代は、原辰徳氏以来となる1年生で四番を務め、3年時には主将としてセンバツに出場。その後、白鴎大学を中退し、ドミニカ共和国のサマーリーグに参加した際、エンゼルスにスカウトされ、2009年に3Aまで昇格しました」(スポーツ紙記者)

帰国後は独立リーグに所属したが、2012年に引退。福島県で建設業に就いた後、2016年にT工務店を設立した。Aさんが続ける。
「今年2月に住宅展示場で出会った、アメリカの西海岸風の住宅にひと目惚れしました。営業担当者の名刺の裏には盈男さんの写真があり、『宣伝部長』と書かれていました。『うちは角さんの息子がやってる会社ですから安心ですよ』と言われ、私は盈男さんの現役時代を見ていた世代なので、『なら大丈夫だ』と思ってしまいました。商談では、ラベルに盈男さんの写真がプリントされた水を出され、サイン色紙もプレゼントされました」