広井:まるっきり違うものを作るんだったら、それはサクラっていう名前は使わない方がいいのになって思います。
サクラって有名だからって、その形を借りて、そこに自分の “ 想い ”を入れるのは、それはインチキだと思うよ。だったら違うタイトルで違う企画屋がやればいい。じゃない?

やなぎ:外せないものってあるんですか?「これはサクラだ」っていうものが。

広井:サクラって “ 私小説 ” ですからね。自分史ですからね。

やなぎ:広井さんの家族のお話とか?

広井:そこは色濃く入ってるんでね。そういう “ 想い ” みたいなものが、入ったままやられるのは、不愉快だね(笑)誰かにやられるのは。そういうのは聞いてくれない限り、「何で使うの?」って思うよね。

やなぎ:そこは大事な事なんですか?

広井:大事な事ですよ。