現役時代は厳しい視線を愛馬に注いでいた坂口元師が、目尻を下げて切り出した。

「中3の孫娘の友達がね、ウマ娘をやっていてね。マヤノトップガンとか、キングヘイローとか『おじいちゃんが育てていた』という話になったみたいで」

81歳を迎えた師の表情は、優しいおじいちゃんそのもの。少し照れながらもうれしそうで、どこか誇らしげでもあった。

世代を超えて、名馬について語り合う。坂口家のような光景が今、多くの家庭でも見られるようになった。
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