小学生の頃、夜寝るときはいつも俺、弟、母ちゃんの3人で寝てた。
母ちゃんは弟がまだ幼いから寝かしつけるためにいるんだけど、俺たちが寝た後は別の部屋で寝てたっぽい。
その子供部屋に、使われてないかなり大きなラジカセ?が置いてあった。
カセットを入れる口が2つあり音声機みたいにスイッチがいっぱいついてる、一昔前ではかなり高級なラジカセ?だったらしい。
もちろんラジオも聞けるのだが、俺が生まれてから一度もそのラジカセが使われてるのは見たことがなかった。
コンセントも巻かれててホコリもかぶってて、俺も別に興味がなかったので置物と化していた。
そんなある日の夜、夜中に何か眩しくて目を覚ますと、顔に青白い光が当たってきた。
何だろうと思って目をやると、母ちゃんがラジオの前で正座していた。
横顔しか見えなかったが、母ちゃんは無表情でじっとラジオを見ていて、ラジオも初めて動いてるのを見たが、青白い光を発し、各メーターも左右に揺れていて、ボソボソと何か話している。