中央競馬の年末の大一番・有馬記念が25日、中山競馬場で行われる。阪神・岡田彰布監督(65)がグランプリ予想を披露した。内枠をキーワードに、本命のジェラルディーナを含めた6頭の馬単&3連単のボックスで勝負する。

馬番をじっと見つめながら、岡田監督が熟考した。
「ディープボンドから、いこうと思ってたんや…。そんなんもう、大外はあかんわ」
当初、本命に考えていた昨年2着のディープボンドが❽枠⑯番に入ってしまった。「タイトルホルダーも外(❼枠⑬番)やもんな。有馬はやっぱり、内やなあ」。有馬記念の場合、枠順を重視して予想を組み立てるのが〝岡田流〟だ。
「❺枠までやな」
では、その中で注目はどの馬か。「有馬は3歳、5歳が(来ることが)多いんよな。今年は3歳、強いで。なあ? それにまたこれ、外国人ジョッキーで決まるんちゃうか?」。キーワードは3歳馬と外国人ジョッキー。3歳なら❷枠③番ボルドグフーシュ、❺枠⑨番イクイノックス、❺枠⑩番ジャスティンパレス。外国人なら❸枠⑤番ジェラルディーナ(C・デムーロ)に、イクイノックス(ルメール)、ジャスティンパレス(マーカンド)。ズバリ、③⑤⑨⑩の4頭だ。
なかでも本命は?
「福永(ボルドグフーシュ)いくか、最後。どや?」
来春から調教師となる福永の有馬初Vに期待を寄せつつ、ひらめいたのは、あの名牝の娘だ。
「やっぱり、ジェラルディーナ。(しかも)❸枠やろ。よしよし」
思い起こしたのは8年前。母ジェンティルドンナ(❷枠④番)が有終Vを飾った2014年の有馬記念だ。4番人気のジェンティルを本命、❽枠⑮番に入った3番人気のジャスタウェイを切り(4着)、買い目に入れた9番人気の❸枠⑥番トゥザワールドが2着激走。馬単2万1190円、3連単10万9590円を大的中させたという。
有馬記念での10万馬券は岡田監督にとっても最大級と話す。そんな会心ヒットを呼んだ名牝の娘が内枠に入り、しかも外国人ジョッキーとくれば本命に推すしかない。
印は、◎ジェラルディーナ、○ボルドグフーシュ。ただ混戦のときはボックス買いするという。「まあでも、4頭(だけ)はきついな」。❹枠⑦番で昨年Vのエフフォーリアは連覇の難しさ、❸枠⑥番ヴェラアズールは乗り替わりがネック。悩んだ末に「外も買うとこか。⑬、⑯。買おうと思ってた馬やもんな。来たら、後悔するもんな」とディープボンドとタイトルホルダーも加え、これで6頭だ。
馬単、3連単ボックスの計150点。野球では常に理想通りにはいかない、全敗するかもしれないという前提からスタートして進めていく名将は「(競馬も)そんなん、うまくいかへんって」と不敵に笑ったが…。希代の勝負師の予想に、乗らない手はない!?

【昨年的中】
岡田監督は、昨年の有馬記念も的中させているという。エフフォーリア(1着)とクロノジェネシス(3着)を軸に、ディープボンド(2着)も相手に入れて、馬単2070円、3連単7180円をゲット。ちなみに昨年の有馬も、4着ステラヴェローチェまですべて❺枠以内。やはり今年も❺枠より内がくる!?