琴音さんは、指、手のひら、ひざと、とにかくよくけがをする。ガーゼ部分を傷口に当てて巻くと、
テープがガーゼにかかったり、左右のテープがくっついたり。
母の由紀さん(53)はテープの片方をはさみで切って貼ってあげていた。

でも、由紀さんも家事に忙しい。何度も頼まれ、「また切ったの?」とイライラ。
そんなとき、「最初から半分なければいいのに!」。琴音さんの一言がきっかけだった。

毎年、夏休みに出される発明工夫の宿題の題材になると思った。市販のばんそうこうのガーゼを
テープの中央からはがして、端の方に貼り直した。「まきやすい指用絆創膏(ばんそうこう)」
と題して、思いついた経緯もまとめて学校に提出した。