オンラインサロンや、自身がプロデュースする絵本『えんとつ町のプペル』に関連するビジネスで大きく稼いだ、芸人YouTuber・西野。自身の故郷である川西市に、2022年4月のオープンを目指して「プペル美術館」を建設するとし、2018年から2019年にかけて、355坪にも及ぶ土地を買い上げた。
 その費用の一部6000万円はクラウドファンディングで集められたが、計画は変更となった。本誌が3月中旬に西野を直撃した際は、以下のように答えていた。
――美術館の計画は白紙になったのでしょうか?
「いや、いや、造る順番を変えたんです。延期とかではないんですけど、あの場所には先に『えんとつ町のアパート』を造るんです。あの場所は道が狭いので、美術館は市内の少し離れた別の場所に建てます」
 そして、西野が運営する事業会社は、「(クラウドファンディングに関しては)支援者の方に対して状況をご説明・謝罪し、希望者の方への返金対応も実施済みです」と回答した。
 それから半年たった9月下旬、本誌記者は「プペル美術館」ならぬ「えんとつ町のアパート」建設予定地を再び訪れた。そこは変わらず広々とした空き地だったが、なぜか大きなテントが3棟立ち並び、作業員らしき人たちが出入りしている。
 そのうちの1人に、話を聞いた。
――「えんとつ町のアパート」を建設している?
「いえ、それはまだですね。建設がいつになるのかも知りません」
――3棟のテントは以前ありませんでしたが、何のためのものですか?
「じつは今、西野さんの自宅を建設していて、私はそのスタッフです。テントは、建設に必要な資材や機材を置くためのものです」
 西野は、アパートの建設予定地にほど近い場所に、自身の新居を建てているという。別の関係者にも話を聞いた。
「市内のどこに美術館を建てるのか、アパート建設がいつ始まるのかについては聞いていません。自宅については、もう完成間近ですよ。2月におこなわれた上棟式には西野さんも立ち会っており、3月には工事が始まっていましたから」
本誌が現地を訪れたのは、完成の数日前。「見上げる家」と名づけられた自宅は3階建てで、まだ作業員が出入りしていたことになる。
インスタでは、3階まで吹き抜けで、はしごやらせん階段が張りめぐらされた独特のインテリアが紹介されているが、外観も巨大な煙突ふうの造形物が目を引く、かなりユニークな印象だ。
アパートと美術館を後回しにして、豪華な自宅の建設を優先させた西野。返金を求めていない大勢の出資者たちは、このことをどう思うのだろう。

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