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柳田さんは画期的ともいえるシステムを作り出した。次世代のアスリート育成のため、スポーツと教育を無償でサポートして、15~18歳のキャンプ(長距離チーム)を運営しているのだ。一般的なキャンプはシニア選手がメインで、日本の高校や大学に選手を紹介するときに年齢的な問題が出てくる。その弱点をカバーしただけでなく、選手がケニアに帰省中も同キャンプが練習状況や選手のコンディションを把握している。

 キャンプにはセレクションを通過した15~18歳の有能なランナーが40人ほどいて、プラスして19歳以上の選手も20人ほど所属している。年に1~2回はセレクションがあるため、そのタイミングで留学生のスカウトに来る日本の学校もあるという。400mトラックで男子は5000m、女子は3000mのタイムトライアルを行う。しかし、日本のようにオールウェザーではなく、ボコボコの土のグラウンドだ。しかも距離は若干長いらしい。どのチームも速いランナーを希望するが、日本で学校生活を送るためには、走力以上に性格が重要になるという。

陸上の場合