果たして究極プランは実現するのか。2023年3月開催のワールドベースボール・クラシック(WBC)への出場意思を表明しているエンゼルス・大谷翔平投手(28)について、侍ジャパン内部では守護神起用案が急浮上している。

 すでに侍ジャパン・栗山英樹監督は、WBCでの大谷の起用法に関し「僕が監督をやると、本人を守るためにあまり使わないんじゃないかという記事を見るが、申しわけないけど目いっぱいいきたいなと思っている」と言い切っており、投打二刀流で〝フル回転〟させることを明言。その一方で白井一幸ヘッドコーチは11月末に行われたイベントの場で「あくまでも私案」と前置きしながら「2番指名打者兼抑え投手」として起用する構想を明かしている。

 まだ流動的とはいえ「守護神・大谷」には侍ジャパンの首脳陣、関係者の間でも妙案として賛同する声は根強い。これに拍車をかけているのが、WBCの球数制限だ。明文化されているWBC公式ルールでは1試合につき1次ラウンドでは65球、2次ラウンドは80球、準決勝以降は95球までと定められている。これに準じれば、大谷は大会期間中のフル参加で先発起用するとなると、多く見積もったとしても「2試合程度しか投げられない可能性がある」(白井ヘッドコーチ)という。

 その反面、守護神なら球数制限を気にする必要性も全くない。栗山監督が「目いっぱい」と断言するように、大谷を投打二刀流で〝フル回転〟させるならば、打者として先発し、試合の最終盤でマウンドに送り込む起用法こそ「ベストプラン」と言えるだろう。