https://news.yahoo.co.jp/articles/1c8215cede4f98ffc23206760bd9222a9fa8061e

前にも触れましたが、育成だけでなく、スカウトの段階から人間性を重視すべきだと思い知らされたのは、監督就任3年目のことでした。1年目、2年目と思うような成績を残せなかった私は、契約最終年の3年目、人間性を度外視してタイムが良いだけの選手をスカウトすることに決めました。

 そのとき、獲得するつもりだった選手の指導者からこう警告されたのです。

「原君、あんな選手をとってはいけない。部がダメになるぞ」

 そこまで言われてかえって意地になってしまった私は、その選手の能力をしっかりと開花させ箱根駅伝に出てやろうと決めました。しかし、その決断は最悪の結果を生んでしまったのです。
問題部員の乱れた生活で…就任3年目の悲劇

 その選手が寮に入るや否や、チーム内で抜群のタイムを出す反面、乱れた生活でチーム内をかき回したのです。しかし、実力が抜きんでているだけに、ほかの部員は遠巻きに彼を傍観するだけです。そんなチームが結果を残せるわけがなく、前年よりも成績は落ち込み、陸上部は空中分解の危機に陥ったのです。そして、しばらくしてその部員は辞めてしまいました。


これ誰やねん草