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 ▽相次いだ「ミスリード」報道

 政府は10月7日、改正法案を閣議決定した。ただ、この際の報道は、紛らわしかったようだ。見出しを見てみると…。

 「マスク未着用『宿泊拒否』可能に」(時事通信)

 「マスクなど感染対策に応じない客の宿泊を“拒否”」(テレビ朝日)

 共同通信も「感染対策せぬ客、宿泊拒否」との見出しで報じている。

 改正法案をひもとくと「発熱など感染が疑われる人」と「症状がない人」で対応は異なっている。感染が疑われる人に対しては、ホテル側はマスク着用や消毒といった感染対策や病院受診を要請でき、正当な理由なく応じない場合は宿泊を拒否できる。一方で、症状がない人に対しては、検温や健康状態の確認に応じない場合は宿泊を拒否できるものの、マスク着用や消毒を拒否されても、宿泊を断れない。

 確認のため厚生労働省生活衛生課に尋ねたところ、担当者は「症状がない場合、ノーマスクを理由に宿泊拒否はできない」と明言した。厚労省によると、記者クラブや該当するメディアに注意喚起し、記事の修訂正を求めたという。