セルフ開示したDK(男子高校)、人生がちゅちょってしまう…😱😱😱
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1それでも動く名無し (6段)
2023/01/03(火) 12:59:29.91VIPQ2_EXTDAT: none:none:V:512:: EXT was configured
614坂木先生 ◆yDLyjBhy1. (播磨・但馬・淡路國)
2023/01/03(火) 13:52:32.78615坂木先生 ◆yDLyjBhy1. (播磨・但馬・淡路國)
2023/01/03(火) 13:52:44.35 >>613
持ってない😓
持ってない😓
616それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:52:44.35 ほな
617それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:52:56.40 あんなイケメンがネットだと赤ちゃん言葉で挨拶するギャップがいいよね
618それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:52:58.12619坂木先生 ◆yDLyjBhy1. (播磨・但馬・淡路國)
2023/01/03(火) 13:52:58.71620それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:18.29 >>615
じゃあ誰の持ってるんだよ・・・
じゃあ誰の持ってるんだよ・・・
621それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:26.49 >>617
そのイケメンって誰のこと?😏
そのイケメンって誰のこと?😏
622坂木先生 ◆yDLyjBhy1. (播磨・但馬・淡路國)
2023/01/03(火) 13:53:34.37 >>617
ネットでは何でもアリだもんなあ
ネットでは何でもアリだもんなあ
623それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:35.08 うんこちんこまんこ
624それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:40.90 >>618
赤ちゃんはちぇーいとか言わないだろ
赤ちゃんはちぇーいとか言わないだろ
625それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:41.33 >>619
彼女できたんか
彼女できたんか
626それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:45.48 >>617
👶?
👶?
627それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:50.00 彼ガイジ哀れw
628それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:53:51.44 >>618
憐れ
憐れ
629坂木先生 ◆yDLyjBhy1. (播磨・但馬・淡路國)
2023/01/03(火) 13:53:54.12630坂木先生 ◆yDLyjBhy1. (播磨・但馬・淡路國)
2023/01/03(火) 13:54:02.94 >>625
家族や
家族や
631それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:54:12.91 いい加減塩田ネタ飽きたわ💢💢💢
632それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:54:24.82 お前ら明日からハロワか?
633それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:54:35.20 アホの坂木おるやん🤮
634それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:54:45.42 >>632
行かないけどどうする?
行かないけどどうする?
635それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:55:00.73636それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:55:18.20 駒澤大学が総合優勝か☺
637それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:55:42.11 >>636
青学落ち駒澤なので嬉しいです!
青学落ち駒澤なので嬉しいです!
638それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:55:55.95 >>631
😲
😲
639それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:55:59.25640それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:56:02.01 うん❤
641それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:56:13.66 おまえらのこと嫌いだわ
職場にいたら無視してるわ
職場にいたら無視してるわ
642それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:56:17.82 マックで「ポテトに塩たくさん」って頼んだ結果wwwwwwwwwwwwww
https://nova.5ch.net/test/read.cgi/livegalileo/1672721721/
天然の🏘きた
https://nova.5ch.net/test/read.cgi/livegalileo/1672721721/
天然の🏘きた
643それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:56:35.61 しおめぐぶれいんってのやめてくださいよほんまに
推しが言ってると震えますよ
推しが言ってると震えますよ
644それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:56:41.30 いい加減飽きろよホンマ!
645それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:57:03.78 >>642
🐜のお🏡はすこれない😓
🐜のお🏡はすこれない😓
646それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:57:04.20 駅伝って走ってるだけなのにテレビ中継とかおかしいよな
こんなのアフリカ人の外人部隊雇った大学の勝ちやん😓
こんなのアフリカ人の外人部隊雇った大学の勝ちやん😓
647それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:57:14.70 面白かったらいてもいいんだけどね
648それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:57:24.23 >>642
🐜💢💢💢
🐜💢💢💢
649それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:57:37.72 コベガクは駅伝弱いの?
650それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:57:44.19 ゼミの子にアケおめLINE送ってるんやけど
なんで既読スルーなんや
二日も経ってるのに
なんで既読スルーなんや
二日も経ってるのに
651それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:58:18.16 >>650
なんで嘘つくの?
なんで嘘つくの?
652それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:58:25.97 今年初エッチしたいVtuberは?
653それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:58:40.75 改造メタモン
654それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:58:45.07 >>649
でも塩田くんがいるから...
でも塩田くんがいるから...
655それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:58:50.58 >>650
ブロック定期
ブロック定期
656それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:58:51.11 >>651
本当だぞ
本当だぞ
658それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:59:08.49 >>652
貯金いくら?仕事は何してるの?
貯金いくら?仕事は何してるの?
659それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:59:12.85 >>652
バーチャルおばあちゃん
バーチャルおばあちゃん
660それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:59:20.94 >>656
じゃあしね
じゃあしね
661それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:59:22.54662それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:59:24.71 マックスレに入ってくんなよお前ら
663それでも動く名無し
2023/01/03(火) 13:59:55.12 塩田くんって駅伝出ないの?
664それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:00:22.27 >>660
わかった
わかった
665それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:00:22.78 >>644
あきまへんって…
あきまへんって…
666それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:00:29.68 >>652
しそ様
しそ様
667それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:00:45.70 🥦🐷大学は駅伝どうだったん?
668それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:00:58.50 >>663
タンク山に埋めたのバレて出場停止になった
タンク山に埋めたのバレて出場停止になった
669それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:01:11.12 塩分濃い目のいいお🏡😊
670それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:01:38.86 おまえら親戚の集まり耐えれたの
671それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:01:42.43 >>667
5区で失速して駄目でした🤣
5区で失速して駄目でした🤣
672それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:01:47.82 >>664
ありがと
ありがと
673それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:01:59.17 ちゅちょってちんぽ
674それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:02:18.09 >>670
ネットカフェに引きこもってやり過ごしたけど?
ネットカフェに引きこもってやり過ごしたけど?
675それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:02:40.46 ちゅ😘
676それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:03:21.86 ちぇちぇちぇーい👶💢
677それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:03:23.98 こんこよー
678それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:03:45.83 なにこよスレ
679それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:04:28.34 彼、毎晩泣いてるらしいね
680それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:04:32.03 >>678
こんぐきー
こんぐきー
681それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:04:32.52 塩分過多はいけない🤢
682それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:04:43.96 さて、ぐきるか☺
683それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:04:49.60 朝からとうすことかやめろよ
684それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:04:59.91 >>197
塩田に似てる
塩田に似てる
685それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:00.54 >>679
なんで泣いてるの?
なんで泣いてるの?
686それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:04.89 >>670
コロナ禍ってご存知ない感じ?😅😅😅
コロナ禍ってご存知ない感じ?😅😅😅
687それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:05.46 >>2
ピスよろ
ピスよろ
688それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:07.98 >>683
むしろ他にやることないけど?😏
むしろ他にやることないけど?😏
689それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:18.61 >>679
オギャア!👶
オギャア!👶
690それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:25.79691それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:27.98 >>683
もう夕方だよパーカwwwwwwwwwwwwwww
もう夕方だよパーカwwwwwwwwwwwwwww
692それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:33.77 あの顔で初夢見るのかよ
693それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:45.97 >>678
歯茎!?
歯茎!?
694それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:54.22 マンマァおっぱい👶
695それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:57.08 >>688
職を探せよバカ無職
職を探せよバカ無職
696それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:05:58.88 いやとうすこじゃなくしおすこだよね
697それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:06:18.93 はあ
698それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:06:24.95 >>694
仕方ないわね👩🏿
仕方ないわね👩🏿
699それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:06:45.01 グキグキさせてええか?😁
700それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:06:51.06 トロッコ
芥川龍之介
小田原熱海あたみ間に、軽便鉄道敷設ふせつの工事が始まったのは、良平りょうへいの八つの年だった。良平は毎日村外はずれへ、その工事を見物に行った。工事を――といったところが、唯ただトロッコで土を運搬する――それが面白さに見に行ったのである。
トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後うしろに佇たたずんでいる。トロッコは山を下くだるのだから、人手を借りずに走って来る。煽あおるように車台が動いたり、土工の袢天はんてんの裾すそがひらついたり、細い線路がしなったり――良平はそんなけしきを眺ながめながら、土工になりたいと思う事がある。せめては一度でも土工と一しょに、トロッコへ乗りたいと思う事もある。トロッコは村外れの平地へ来ると、自然と其処そこに止まってしまう。と同時に土工たちは、身軽にトロッコを飛び降りるが早いか、その線路の終点へ車の土をぶちまける。それから今度はトロッコを押し押し、もと来た山の方へ登り始める。良平はその時乗れないまでも、押す事さえ出来たらと思うのである。
或ある夕方、――それは二月の初旬だった。良平は二つ下の弟や、弟と同じ年の隣の子供と、トロッコの置いてある村外れへ行った。トロッコは泥だらけになったまま、薄明るい中に並んでいる。が、その外ほかは何処どこを見ても、土工たちの姿は見えなかった。三人の子供は恐る恐る、一番端はしにあるトロッコを押した。トロッコは三人の力が揃そろうと、突然ごろりと車輪をまわした。良平はこの音にひやりとした。しかし二度目の車輪の音は、もう彼を驚かさなかった。ごろり、ごろり、――トロッコはそう云う音と共に、三人の手に押されながら、そろそろ線路を登って行った。
その内にかれこれ十間けん程来ると、線路の勾配こうばいが急になり出した。トロッコも三人の力では、いくら押しても動かなくなった。どうかすれば車と一しょに、押し戻されそうにもなる事がある。良平はもう好よいと思ったから、年下の二人に合図をした。
「さあ、乗ろう!」
芥川龍之介
小田原熱海あたみ間に、軽便鉄道敷設ふせつの工事が始まったのは、良平りょうへいの八つの年だった。良平は毎日村外はずれへ、その工事を見物に行った。工事を――といったところが、唯ただトロッコで土を運搬する――それが面白さに見に行ったのである。
トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後うしろに佇たたずんでいる。トロッコは山を下くだるのだから、人手を借りずに走って来る。煽あおるように車台が動いたり、土工の袢天はんてんの裾すそがひらついたり、細い線路がしなったり――良平はそんなけしきを眺ながめながら、土工になりたいと思う事がある。せめては一度でも土工と一しょに、トロッコへ乗りたいと思う事もある。トロッコは村外れの平地へ来ると、自然と其処そこに止まってしまう。と同時に土工たちは、身軽にトロッコを飛び降りるが早いか、その線路の終点へ車の土をぶちまける。それから今度はトロッコを押し押し、もと来た山の方へ登り始める。良平はその時乗れないまでも、押す事さえ出来たらと思うのである。
或ある夕方、――それは二月の初旬だった。良平は二つ下の弟や、弟と同じ年の隣の子供と、トロッコの置いてある村外れへ行った。トロッコは泥だらけになったまま、薄明るい中に並んでいる。が、その外ほかは何処どこを見ても、土工たちの姿は見えなかった。三人の子供は恐る恐る、一番端はしにあるトロッコを押した。トロッコは三人の力が揃そろうと、突然ごろりと車輪をまわした。良平はこの音にひやりとした。しかし二度目の車輪の音は、もう彼を驚かさなかった。ごろり、ごろり、――トロッコはそう云う音と共に、三人の手に押されながら、そろそろ線路を登って行った。
その内にかれこれ十間けん程来ると、線路の勾配こうばいが急になり出した。トロッコも三人の力では、いくら押しても動かなくなった。どうかすれば車と一しょに、押し戻されそうにもなる事がある。良平はもう好よいと思ったから、年下の二人に合図をした。
「さあ、乗ろう!」
701それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:07:18.27 彼等は一度に手をはなすと、トロッコの上へ飛び乗った。トロッコは最初徐おもむろに、それから見る見る勢いきおいよく、一息に線路を下くだり出した。その途端につき当りの風景は、忽たちまち両側へ分かれるように、ずんずん目の前へ展開して来る。顔に当る薄暮はくぼの風、足の下に躍おどるトロッコの動揺、――良平は殆ほとんど有頂天うちょうてんになった。
しかしトロッコは二三分の後のち、もうもとの終点に止まっていた。
「さあ、もう一度押すじゃあ」
良平は年下の二人と一しょに、又トロッコを押し上げにかかった。が、まだ車輪も動かない内に、突然彼等の後うしろには、誰かの足音が聞え出した。のみならずそれは聞え出したと思うと、急にこう云う怒鳴り声に変った。
「この野郎! 誰に断ことわってトロに触さわった?」
其処には古い印袢天しるしばんてんに、季節外れの麦藁帽むぎわらぼうをかぶった、背の高い土工が佇んでいる。――そう云う姿が目にはいった時、良平は年下の二人と一しょに、もう五六間逃げ出していた。――それぎり良平は使の帰りに、人気のない工事場のトロッコを見ても、二度と乗って見ようと思った事はない。唯その時の土工の姿は、今でも良平の頭の何処かに、はっきりした記憶を残している。薄明りの中に仄ほのめいた、小さい黄色の麦藁帽、――しかしその記憶さえも、年毎としごとに色彩は薄れるらしい。
その後のち十日余りたってから、良平は又たった一人、午ひる過ぎの工事場に佇みながら、トロッコの来るのを眺めていた。すると土を積んだトロッコの外ほかに、枕木まくらぎを積んだトロッコが一輛りょう、これは本線になる筈はずの、太い線路を登って来た。このトロッコを押しているのは、二人とも若い男だった。良平は彼等を見た時から、何だか親しみ易やすいような気がした。「この人たちならば叱しかられない」――彼はそう思いながら、トロッコの側そばへ駈かけて行った。
「おじさん。押してやろうか?」
その中の一人、――縞しまのシャツを着ている男は、俯向うつむきにトロッコを押したまま、思った通り快い返事をした。
「おお、押してくよう」
良平は二人の間にはいると、力一杯押し始めた。
「われは中中なかなか力があるな」
他たの一人、――耳に巻煙草まきたばこを挟はさんだ男も、こう良平を褒ほめてくれた。
その内に線路の勾配は、だんだん楽になり始めた。「もう押さなくとも好よい」――良平は今にも云われるかと内心気がかりでならなかった。が、若い二人の土工は、前よりも腰を起したぎり、黙黙と車を押し続けていた。良平はとうとうこらえ切れずに、怯おず怯おずこんな事を尋ねて見た。
「何時いつまでも押していて好いい?」
「好いとも」
しかしトロッコは二三分の後のち、もうもとの終点に止まっていた。
「さあ、もう一度押すじゃあ」
良平は年下の二人と一しょに、又トロッコを押し上げにかかった。が、まだ車輪も動かない内に、突然彼等の後うしろには、誰かの足音が聞え出した。のみならずそれは聞え出したと思うと、急にこう云う怒鳴り声に変った。
「この野郎! 誰に断ことわってトロに触さわった?」
其処には古い印袢天しるしばんてんに、季節外れの麦藁帽むぎわらぼうをかぶった、背の高い土工が佇んでいる。――そう云う姿が目にはいった時、良平は年下の二人と一しょに、もう五六間逃げ出していた。――それぎり良平は使の帰りに、人気のない工事場のトロッコを見ても、二度と乗って見ようと思った事はない。唯その時の土工の姿は、今でも良平の頭の何処かに、はっきりした記憶を残している。薄明りの中に仄ほのめいた、小さい黄色の麦藁帽、――しかしその記憶さえも、年毎としごとに色彩は薄れるらしい。
その後のち十日余りたってから、良平は又たった一人、午ひる過ぎの工事場に佇みながら、トロッコの来るのを眺めていた。すると土を積んだトロッコの外ほかに、枕木まくらぎを積んだトロッコが一輛りょう、これは本線になる筈はずの、太い線路を登って来た。このトロッコを押しているのは、二人とも若い男だった。良平は彼等を見た時から、何だか親しみ易やすいような気がした。「この人たちならば叱しかられない」――彼はそう思いながら、トロッコの側そばへ駈かけて行った。
「おじさん。押してやろうか?」
その中の一人、――縞しまのシャツを着ている男は、俯向うつむきにトロッコを押したまま、思った通り快い返事をした。
「おお、押してくよう」
良平は二人の間にはいると、力一杯押し始めた。
「われは中中なかなか力があるな」
他たの一人、――耳に巻煙草まきたばこを挟はさんだ男も、こう良平を褒ほめてくれた。
その内に線路の勾配は、だんだん楽になり始めた。「もう押さなくとも好よい」――良平は今にも云われるかと内心気がかりでならなかった。が、若い二人の土工は、前よりも腰を起したぎり、黙黙と車を押し続けていた。良平はとうとうこらえ切れずに、怯おず怯おずこんな事を尋ねて見た。
「何時いつまでも押していて好いい?」
「好いとも」
702それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:07:33.06703それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:07:53.77 トロッコ職人おるね😏
704それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:07:55.46705それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:07:56.51 二人は同時に返事をした。良平は「優しい人たちだ」と思った。
五六町余り押し続けたら、線路はもう一度急勾配になった。其処には両側の蜜柑畑みかんばたけに、黄色い実がいくつも日を受けている。
「登り路みちの方が好い、何時いつまでも押させてくれるから」――良平はそんな事を考えながら、全身でトロッコを押すようにした。
蜜柑畑の間を登りつめると、急に線路は下くだりになった。縞のシャツを着ている男は、良平に「やい、乗れ」と云った。良平は直すぐに飛び乗った。トロッコは三人が乗り移ると同時に、蜜柑畑の※(「均のつくり」、第3水準1-14-75)においを煽あおりながら、ひた辷すべりに線路を走り出した。「押すよりも乗る方がずっと好い」――良平は羽織に風を孕はらませながら、当り前の事を考えた。「行きに押す所が多ければ、帰りに又乗る所が多い」――そうもまた考えたりした。
竹藪たけやぶのある所へ来ると、トロッコは静かに走るのを止やめた。三人は又前のように、重いトロッコを押し始めた。竹藪は何時か雑木林になった。爪先つまさき上りの所所ところどころには、赤錆あかさびの線路も見えない程、落葉のたまっている場所もあった。その路をやっと登り切ったら、今度は高い崖がけの向うに、広広と薄ら寒い海が開けた。と同時に良平の頭には、余り遠く来過ぎた事が、急にはっきりと感じられた。
三人は又トロッコへ乗った。車は海を右にしながら、雑木の枝の下を走って行った。しかし良平はさっきのように、面白い気もちにはなれなかった。「もう帰ってくれれば好いい」――彼はそうも念じて見た。が、行く所まで行きつかなければ、トロッコも彼等も帰れない事は、勿論もちろん彼にもわかり切っていた。
その次に車の止まったのは、切崩きりくずした山を背負っている、藁屋根の茶店の前だった。二人の土工はその店へはいると、乳呑児ちのみごをおぶった上かみさんを相手に、悠悠ゆうゆうと茶などを飲み始めた。良平は独ひとりいらいらしながら、トロッコのまわりをまわって見た。トロッコには頑丈がんじょうな車台の板に、跳はねかえった泥が乾かわいていた。
少時しばらくの後のち茶店を出て来しなに、巻煙草を耳に挟はさんだ男は、(その時はもう挟んでいなかったが)トロッコの側にいる良平に新聞紙に包んだ駄菓子をくれた。良平は冷淡に「難有ありがとう」と云った。が、直すぐに冷淡にしては、相手にすまないと思い直した。彼はその冷淡さを取り繕うように、包み菓子の一つを口へ入れた。菓子には新聞紙にあったらしい、石油の※(「均のつくり」、第3水準1-14-75)がしみついていた。
三人はトロッコを押しながら緩ゆるい傾斜を登って行った。良平は車に手をかけていても、心は外ほかの事を考えていた。
その坂を向うへ下おり切ると、又同じような茶店があった。土工たちがその中へはいった後あと、良平はトロッコに腰をかけながら、帰る事ばかり気にしていた。茶店の前には花のさいた梅に、西日の光が消えかかっている。「もう日が暮れる」――彼はそう考えると、ぼんやり腰かけてもいられなかった。トロッコの車輪を蹴けって見たり、一人では動かないのを承知しながらうんうんそれを押して見たり、――そんな事に気もちを紛らせていた。
ところが土工たちは出て来ると、車の上の枕木まくらぎに手をかけながら、無造作むぞうさに彼にこう云った。
「われはもう帰んな。おれたちは今日は向う泊りだから」
五六町余り押し続けたら、線路はもう一度急勾配になった。其処には両側の蜜柑畑みかんばたけに、黄色い実がいくつも日を受けている。
「登り路みちの方が好い、何時いつまでも押させてくれるから」――良平はそんな事を考えながら、全身でトロッコを押すようにした。
蜜柑畑の間を登りつめると、急に線路は下くだりになった。縞のシャツを着ている男は、良平に「やい、乗れ」と云った。良平は直すぐに飛び乗った。トロッコは三人が乗り移ると同時に、蜜柑畑の※(「均のつくり」、第3水準1-14-75)においを煽あおりながら、ひた辷すべりに線路を走り出した。「押すよりも乗る方がずっと好い」――良平は羽織に風を孕はらませながら、当り前の事を考えた。「行きに押す所が多ければ、帰りに又乗る所が多い」――そうもまた考えたりした。
竹藪たけやぶのある所へ来ると、トロッコは静かに走るのを止やめた。三人は又前のように、重いトロッコを押し始めた。竹藪は何時か雑木林になった。爪先つまさき上りの所所ところどころには、赤錆あかさびの線路も見えない程、落葉のたまっている場所もあった。その路をやっと登り切ったら、今度は高い崖がけの向うに、広広と薄ら寒い海が開けた。と同時に良平の頭には、余り遠く来過ぎた事が、急にはっきりと感じられた。
三人は又トロッコへ乗った。車は海を右にしながら、雑木の枝の下を走って行った。しかし良平はさっきのように、面白い気もちにはなれなかった。「もう帰ってくれれば好いい」――彼はそうも念じて見た。が、行く所まで行きつかなければ、トロッコも彼等も帰れない事は、勿論もちろん彼にもわかり切っていた。
その次に車の止まったのは、切崩きりくずした山を背負っている、藁屋根の茶店の前だった。二人の土工はその店へはいると、乳呑児ちのみごをおぶった上かみさんを相手に、悠悠ゆうゆうと茶などを飲み始めた。良平は独ひとりいらいらしながら、トロッコのまわりをまわって見た。トロッコには頑丈がんじょうな車台の板に、跳はねかえった泥が乾かわいていた。
少時しばらくの後のち茶店を出て来しなに、巻煙草を耳に挟はさんだ男は、(その時はもう挟んでいなかったが)トロッコの側にいる良平に新聞紙に包んだ駄菓子をくれた。良平は冷淡に「難有ありがとう」と云った。が、直すぐに冷淡にしては、相手にすまないと思い直した。彼はその冷淡さを取り繕うように、包み菓子の一つを口へ入れた。菓子には新聞紙にあったらしい、石油の※(「均のつくり」、第3水準1-14-75)がしみついていた。
三人はトロッコを押しながら緩ゆるい傾斜を登って行った。良平は車に手をかけていても、心は外ほかの事を考えていた。
その坂を向うへ下おり切ると、又同じような茶店があった。土工たちがその中へはいった後あと、良平はトロッコに腰をかけながら、帰る事ばかり気にしていた。茶店の前には花のさいた梅に、西日の光が消えかかっている。「もう日が暮れる」――彼はそう考えると、ぼんやり腰かけてもいられなかった。トロッコの車輪を蹴けって見たり、一人では動かないのを承知しながらうんうんそれを押して見たり、――そんな事に気もちを紛らせていた。
ところが土工たちは出て来ると、車の上の枕木まくらぎに手をかけながら、無造作むぞうさに彼にこう云った。
「われはもう帰んな。おれたちは今日は向う泊りだから」
706それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:08:18.87 塩田くん!荒らすのやめてな!
707それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:08:21.34 「あんまり帰りが遅くなるとわれの家うちでも心配するずら」
良平は一瞬間呆気あっけにとられた。もうかれこれ暗くなる事、去年の暮母と岩村まで来たが、今日の途みちはその三四倍ある事、それを今からたった一人、歩いて帰らなければならない事、――そう云う事が一時にわかったのである。良平は殆ほとんど泣きそうになった。が、泣いても仕方がないと思った。泣いている場合ではないとも思った。彼は若い二人の土工に、取って附けたような御時宜おじぎをすると、どんどん線路伝いに走り出した。
良平は少時しばらく無我夢中に線路の側を走り続けた。その内に懐ふところの菓子包みが、邪魔になる事に気がついたから、それを路側みちばたへ抛ほり出す次手ついでに、板草履いたぞうりも其処へ脱ぎ捨ててしまった。すると薄い足袋たびの裏へじかに小石が食いこんだが、足だけは遙はるかに軽くなった。彼は左に海を感じながら、急な坂路さかみちを駈かけ登った。時時涙がこみ上げて来ると、自然に顔が歪ゆがんで来る。――それは無理に我慢しても、鼻だけは絶えずくうくう鳴った。
竹藪の側を駈け抜けると、夕焼けのした日金山ひがねやまの空も、もう火照ほてりが消えかかっていた。良平は、愈いよいよ気が気でなかった。往ゆきと返かえりと変るせいか、景色の違うのも不安だった。すると今度は着物までも、汗の濡ぬれ通ったのが気になったから、やはり必死に駈け続けたなり、羽織を路側みちばたへ脱いで捨てた。
蜜柑畑へ来る頃には、あたりは暗くなる一方だった。「命さえ助かれば――」良平はそう思いながら、辷すべってもつまずいても走って行った。
やっと遠い夕闇ゆうやみの中に、村外れの工事場が見えた時、良平は一思いに泣きたくなった。しかしその時もべそはかいたが、とうとう泣かずに駈け続けた。
彼の村へはいって見ると、もう両側の家家には、電燈の光がさし合っていた。良平はその電燈の光に、頭から汗の湯気ゆげの立つのが、彼自身にもはっきりわかった。井戸端に水を汲くんでいる女衆おんなしゅうや、畑から帰って来る男衆おとこしゅうは、良平が喘あえぎ喘ぎ走るのを見ては、「おいどうしたね?」などと声をかけた。が、彼は無言のまま、雑貨屋だの床屋だの、明るい家の前を走り過ぎた。
彼の家うちの門口かどぐちへ駈けこんだ時、良平はとうとう大声に、わっと泣き出さずにはいられなかった。その泣き声は彼の周囲まわりへ、一時に父や母を集まらせた。殊ことに母は何とか云いながら、良平の体を抱かかえるようにした。が、良平は手足をもがきながら、啜すすり上げ啜り上げ泣き続けた。その声が余り激しかったせいか、近所の女衆も三四人、薄暗い門口へ集って来た。父母は勿論その人たちは、口口に彼の泣く訣わけを尋ねた。しかし彼は何と云われても泣き立てるより外に仕方がなかった。あの遠い路を駈け通して来た、今までの心細さをふり返ると、いくら大声に泣き続けても、足りない気もちに迫られながら、…………
良平は二十六の年、妻子さいしと一しょに東京へ出て来た。今では或雑誌社の二階に、校正の朱筆しゅふでを握っている。が、彼はどうかすると、全然何の理由もないのに、その時の彼を思い出す事がある。全然何の理由もないのに?――塵労じんろうに疲れた彼の前には今でもやはりその時のように、薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すじ断続している。…………
良平は一瞬間呆気あっけにとられた。もうかれこれ暗くなる事、去年の暮母と岩村まで来たが、今日の途みちはその三四倍ある事、それを今からたった一人、歩いて帰らなければならない事、――そう云う事が一時にわかったのである。良平は殆ほとんど泣きそうになった。が、泣いても仕方がないと思った。泣いている場合ではないとも思った。彼は若い二人の土工に、取って附けたような御時宜おじぎをすると、どんどん線路伝いに走り出した。
良平は少時しばらく無我夢中に線路の側を走り続けた。その内に懐ふところの菓子包みが、邪魔になる事に気がついたから、それを路側みちばたへ抛ほり出す次手ついでに、板草履いたぞうりも其処へ脱ぎ捨ててしまった。すると薄い足袋たびの裏へじかに小石が食いこんだが、足だけは遙はるかに軽くなった。彼は左に海を感じながら、急な坂路さかみちを駈かけ登った。時時涙がこみ上げて来ると、自然に顔が歪ゆがんで来る。――それは無理に我慢しても、鼻だけは絶えずくうくう鳴った。
竹藪の側を駈け抜けると、夕焼けのした日金山ひがねやまの空も、もう火照ほてりが消えかかっていた。良平は、愈いよいよ気が気でなかった。往ゆきと返かえりと変るせいか、景色の違うのも不安だった。すると今度は着物までも、汗の濡ぬれ通ったのが気になったから、やはり必死に駈け続けたなり、羽織を路側みちばたへ脱いで捨てた。
蜜柑畑へ来る頃には、あたりは暗くなる一方だった。「命さえ助かれば――」良平はそう思いながら、辷すべってもつまずいても走って行った。
やっと遠い夕闇ゆうやみの中に、村外れの工事場が見えた時、良平は一思いに泣きたくなった。しかしその時もべそはかいたが、とうとう泣かずに駈け続けた。
彼の村へはいって見ると、もう両側の家家には、電燈の光がさし合っていた。良平はその電燈の光に、頭から汗の湯気ゆげの立つのが、彼自身にもはっきりわかった。井戸端に水を汲くんでいる女衆おんなしゅうや、畑から帰って来る男衆おとこしゅうは、良平が喘あえぎ喘ぎ走るのを見ては、「おいどうしたね?」などと声をかけた。が、彼は無言のまま、雑貨屋だの床屋だの、明るい家の前を走り過ぎた。
彼の家うちの門口かどぐちへ駈けこんだ時、良平はとうとう大声に、わっと泣き出さずにはいられなかった。その泣き声は彼の周囲まわりへ、一時に父や母を集まらせた。殊ことに母は何とか云いながら、良平の体を抱かかえるようにした。が、良平は手足をもがきながら、啜すすり上げ啜り上げ泣き続けた。その声が余り激しかったせいか、近所の女衆も三四人、薄暗い門口へ集って来た。父母は勿論その人たちは、口口に彼の泣く訣わけを尋ねた。しかし彼は何と云われても泣き立てるより外に仕方がなかった。あの遠い路を駈け通して来た、今までの心細さをふり返ると、いくら大声に泣き続けても、足りない気もちに迫られながら、…………
良平は二十六の年、妻子さいしと一しょに東京へ出て来た。今では或雑誌社の二階に、校正の朱筆しゅふでを握っている。が、彼はどうかすると、全然何の理由もないのに、その時の彼を思い出す事がある。全然何の理由もないのに?――塵労じんろうに疲れた彼の前には今でもやはりその時のように、薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すじ断続している。…………
708それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:08:22.12 >>705
ここの土工カス嫌い
ここの土工カス嫌い
709それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:08:35.64 >>703
死ね
死ね
710それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:08:41.90 箱根駅伝で実績あげれば大手優良企業の実業団要員として入社出来るんやろなぁ
スポーツ馬鹿でも人生逆転出来るってもうね・・・
スポーツ馬鹿でも人生逆転出来るってもうね・・・
711それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:08:48.87 >>652
マリン
マリン
712それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:09:29.44 名取さなすこってるヤツおる?
なんならブルジおる?
なんならブルジおる?
713それでも動く名無し
2023/01/03(火) 14:09:37.03 https://itbengo-pro.com/columns/297/#toc_anchor-1-9-2
>場所や日時などを明示した無差別の殺害予告については、その他の要素が曖昧であっても逮捕の対象となることが多いと考えられます。
>場所や日時などを明示した無差別の殺害予告については、その他の要素が曖昧であっても逮捕の対象となることが多いと考えられます。
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