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大体私は女ぎらいというよりも、古い頭で、「女子供はとるに足らぬ」と思っているにすぎない。
こう云うと、いかにも私が、本当に聡明な女性に会ったことがない不幸な男である、という風に曲解して、私に同情を寄せてくる女性がきっと現れる。こればかりは断言してもいい。
しかしそういう女性が、つまり一般論に対する個別的例外の幻想にいつも生きている女が、実は馬鹿な女の代表なのである。

──三島由紀夫『女ぎらいの弁』