なろう日本郵政「同一労働同一賃金か……ふむ、正社員の待遇を下げてはどうだろうか」

「非正社員の待遇改善を図る同一労働同一賃金の機運が高まっております…」

そう言って日本郵政労働組合(JP労組)は春闘で要求してきた…………非正社員の待遇向上を訴えて。

「おいっ!?」
「? なにかありましたでしょうか?」

JP労組は何がおかしいのだというような顔で俺を見た。
おい、まじかよ。この世界では格差是正には待遇向上が常識なのか!?
俺が春闘に応じたものだから要求書を突き付けてきたのだが。
…いや、応じちゃだめだ!要求を呑んでの妥結に心惹かれながらも、俺は煩悩を断ち切った。
何もわかっていない今の状況でいきなり悪感情を持たれる訳にはいかない。

「正社員の待遇を下げればいいんじゃないか?」
俺は、廃止する正社員の手当を見せた。※
それを見たJP労組の瞳が大きく見開かれる。 組合員がざわつき始める。

そして、一人の若者が大声をあげた。
「そうか!格差是正には正社員の待遇を下げればいいのか」

別の老人が言う。
「なるほど、同一労働同一賃金には賃上げをしなくてもいいんじゃな!長いこと生きてきたが思いつかんかったわい。」


※住居手当、年末手当、寒冷地手当、隔遠地手当

正社員の待遇下げ、格差是正 日本郵政が異例の手当廃止
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180412005035_comm.jpg
https://www.asahi.com/articles/ASL4C3SMJL4CULFA00B.html