本人のこの説明が一番しっくり来るわ

宮崎:
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(原作者)……ぼくは彼女の罠にはまりましたね。 彼女のストーリーは、女性読者にとってはすごくリアリティのあるものなんです。
ですが、彼女自身は世界の仕組みがどうなっているのかということに全然関心がない。
それに、小説に登場する男性はみんな少し悲しげで、静かに佇んでいて……要するに、まるで全員が彼女の理想の夫のようなんです(笑)。

使われる魔法にも何のルールもないですし、そうするとまあ、収拾がつかなくなるわけです。
でもぼくは、そのルールを逐一説明するような映画は作りたくなかった。それは、ゲームを作るようなものですから。
だから、ぼくは魔法の理屈を説明しない映画を作ったんですが……そしたらぼくも途中で迷子になってしまった(笑)

なぜかはわからないんですが、この映画に対する反応は極端なものばかりでしたね。
心の底から好きだと言う人と、まったく理解できなかったと言う人がいました。散々な経験でしたよ(笑)。