これはエース

-出会ってからの印象は。
 山本「今、42歳でしたっけ?」
 能見「43!」
 山本「走っている姿とか、全く歳を感じない。遠投もバリバリするし、何だこれはって。ビックリしましたね」
 能見「(体作りのすごさが)目に見えてわかったので(故障は)大丈夫だなと。野球に対する姿勢も違う。ある程度、成績が出だすと、足元を見失いがちになるんですけど、その辺は全くない。自分のプランを持っています。謙虚さは、想像を超える。もうちょっとオラオラ感が出てもってなるんですけど。そんなんもなくて、純粋。みんながついてくるだろうなというのはすごい感じますね」

 -山本の謙虚さは群を抜いている?
 能見「群を抜いてますね。僕はちょっと足元を見失いかけてたんで」
 山本「別に意識しているわけじゃないです。それこそ、能見さんだったり平野(佳)さん、比嘉さんも。ベテランの方がバリバリやってて、しかも若手にも気を使ってもらって、話をしてくれる。そういう姿を見ていたら、自然と調子に乗れないなみたいな感じですね」

-なぜオリックスは強くなったのか。
 能見「中心選手がしっかりいる。やっぱり由伸がちゃんと動いてくれないと、チームって動かないんですよ。『代わりができますか?』って言ったら、できない。中心となる投手が軸でいることによって、周りもうまく回る。正尚(吉田)もいるんで。その辺は一番大きいと思うんですよ。計算ができて、故障もない。チームにとって、すごくありがたい。しかも、それで結果を出してくれるのは、それ以上はない。それは大きいですよね」
 山本「ブルペンはベテランの方、例えば平野さんが戻ってきたり、能見さんがオリックスに来たり。今まで若い選手ばっかりだったので、ベテランの方が入ってきて、すごいまとまりが出た。一つのチームになったような感覚がある。先発投手もすごく若いので、能見さんだったり、コーチの方がうまく操ってくれて」
 能見「操ってはないよ(笑)」
 山本「導いてくれてる。うまく導かれて、ちゃんとしたチームになってきた感覚があります。(能見さんの)経験には勝てないなというのは、一緒に練習してたり、野球の話をしていても感じる。柱ができた感じがしますね」

https://www.daily.co.jp/baseball/2022/10/03/0015691152.shtml?pg=2