私立の高校に進学したが、学校にも家庭にも心安らぐ居場所のなかった彼女は犯罪に走った。

 向かった先は東京の新宿・歌舞伎町や秋葉原などの繁華街だった。歌舞伎町や秋葉原を徘徊し、万引、窃盗、詐欺などに手を染めた。

「10代前半から万引、窃盗グループのパシリ、詐欺の手伝い…当時は全く悪いことをしている意識がなくて、とにかく稼ぎたいという感覚になっていたんだと思います」

 高校1年生の後半に自主退学。自ら“JKビジネス”を立ち上げ、のめり込んでいった。

「100円均一で大量に買ったパンツを街でスカウトした女子高生にはいてもらって、1枚8000円でオジサンたちに売っていました。スカウトした女子高生は200人くらいで、買ったオジサンはもっといた。月100万円以上の売り上げは当たり前。月300万円稼いだこともあり、気が大きくなっていきました。

“JKビジネス”は10か月で終わる。自宅に警察官が現れ、そのまま児童相談所の保護施設に送られる。そして中等少年院に収容された。16才の冬だった。