福島の4人死亡事故、身元が判明 家族で外食後の帰宅途中に

 福島県郡山市で、乗用車と衝突した軽乗用車が横転して炎上し、4人が死亡した事故で、県警は11日、軽乗用車に乗っていた家族4人の身元を発表した。

 県警によると、亡くなったのはいずれも同市大平町の、会社員橋本貢さん(41)と妻でパート従業員の美和さん(39)、長男で郡山消防署員の啓吾さん(20)、長女で県立田村高校1年生の華奈さん(16)。死因は美和さんが一酸化炭素中毒、ほか3人は焼死だった。

 県警によると、事故は2日午後8時10分ごろ、同市大平町の信号機のない市道交差点で乗用車と軽乗用車が出合い頭に衝突。軽乗用車側が優先道路だった。4人は外食後の帰宅途中だったという。

 県警は乗用車を運転していた福島市の会社員高橋俊容疑者(25)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、同致死に切り替えて調べている。「交差点ではなく単線道路だと思った」などと供述しているという。

 貢さんの母親は11日、朝日新聞の取材に応じ、「悲しすぎて何も話すことができない」と、憔悴(しょうすい)した様子で話した。