国立競技場は約1569億円をかけて19年11月に完成。東京大会組織委員会への貸出期間を終え、今年4月からスポーツ大会やコンサートなどに貸し出す通常営業を始めたが、今年度予算では約5億5000万円の収入に対し、支出は約18億4000万円にのぼる。

スポーツ庁は、ネーミングライツ(命名権)の導入や利用料の見直し、稼働日数の増加などで収益性を高めるとする一方、民間の参入を呼び込むため、最大約10億円まで維持管理費を払う方針。事業者が維持管理費も賄うと提案した場合には国の負担は減るが、約6万8000人収容の巨大スタジアムで黒字化は極めて難しい。

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