デビューして数年の僕は、とにかく直線で追うことに命を懸けていました。
馬に対しても、いきなり0から100までギアを上げさせるような、そんなゴーサインを出していたと思います。

そういった考えを、大きく改める機会をくださったのが、松田博資先生です。それは、先生のこんな一言でした。

「うちの馬は、お前が乗るようには作っていない。お前が乗ると、馬が壊れる。
近藤利一オーナーがお前を指名するから乗せているけど、それ以外の馬は乗せん」。


利一、若い頃の川田にんほっていた