戸崎 でもね、それ以上に心境の変化が大きいかもしれない。去年は、騎手人生のなかで一番楽しく乗れた年だったから。結果が伴っていたということもあると思うけど、それ以上に自分が楽しめた。今までにない感覚を味わえた一年だったよ。

──「騎手人生のなかで一番」とは、非常に興味深い。なにかきっかけがあったのですか?
戸崎 去年の毎日杯でドゥラドーレス(1番人気3着)に乗ったんですけど、我ながら酷いレースをしてしまったんです。本当に情けなくて、どん底に落ちたっていう感じで…。「もう表に出られない」くらいに落ち込んだんですけど、ここがどん底ならこれ以上落ちることはないなと、吹っ切れたところがあったんですよね。
 それもひとつのきっかけですが、立ち直れないまま、それでもちょっとずつ開き直りながら頑張っているときに、将雅に食事会に誘ってもらって。

めっちゃ気にしてたんやなあのクソ騎乗