「もう自分の一部になっている、って実感した。体を見られるより、顔を見られる方が恥ずかしい」

 本島北部に住む中学校1年のユリさん(13)=仮名=は笑う。

 新型コロナウイルスの流行が県内で始まった小学校4年から、学校生活はマスクと共にある。目元しか知らない同級生も多く、中学1年の終盤になっても、誰が誰かよく覚えられない。

 3年前。突然、大人たちに「家の外ではマスクを着けて」と言われ、「変な感じ」がした。でも今、それなしの自分は考えられない。感染が怖いというより、「顔をさらすのは無理」とこぼす。気にならなかった鼻や口元にも、コンプレックスを感じるようになった。