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 半年前まで育成選手だった右腕が、WBC日本代表へ。

 昨年オリックスの日本一に貢献した24歳、宇田川優希のシンデレラストーリーはまだ終わっていなかった。

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 今年1月のある朝。宇田川はスマートフォンの着信音で目が覚めた。

「栗山です」

 日本代表・栗山英樹監督からの電話だった。

「テレビではよく見ていたんですけど、話すのは初めてだったので、最初ピンとこなくて……。え? わ! 栗山監督からだ、って。寝起きだったので、すごいびっくりして。頭回んなくて、焦りました」

 眠っていた頭を叩き起こし、指揮官からの言葉を聞き漏らさないよう必死だった。

「会議も重ねて、いろいろと考えた結果、宇田川君の力が必要だと判断したので、一緒に戦いましょう」

 ただただ驚きながら、「ぜひお願いします」と答えた。

「最後になって、あ、挨拶しなきゃと思って、『初めまして宇田川です』って言いました。電話を切った後に、やっと頭が回ってきて、大丈夫だったかな? って(苦笑)」

 寝ぼけておかしなことを言ってしまったんじゃないかと少し心配になったが、次第に興奮が高まってきた。

「いずれ日本を代表するような投手になりたいとは思っていたんですけど、こんな一気にここまでこられるとは。支配下に上がったばかりで、その次の年に選ばれるとは、まったく思わなかったです。日本のトップチームでできるというのがすごく嬉しい。すごいメンバーが選ばれた中で、僕も選ばれているので、そこは本当にすごく光景です」

https://news.yahoo.co.jp/articles/c7c265d28e988336ac5d021a3a2f8e887b5e1e17