決まってなかったシリーズその②!
【ルミちゃんの行方】
ねぇ、ご存知でした……?ルミちゃん、居ないらしいんですよ…………ハハハ……。
桃谷ジロウにとってはあまりにも過酷な試練の連続。TTFCオーディオコメンタリーの先週更新分で少しお話ししたのでご存知の方もいるかもしれないのですがこのルミちゃん周りの展開は敏樹大先生もやるかやらないか、最後まで迷われていたところでした。
後からどちらにでも転べるように途中から意図してルミちゃんとジロウ以外のレギュラーは、同じシーンでは描かず。一時期は、あまりに可哀想だからと大先生自ら「この展開はやめようか」と話していたこともありました。
しかし最終的には、皆様にも見ていただいた通りの結果に。
理由はただひとつ。「こっちのほうが面白いから」。単純にして最強の論理。ドンブラザーズはたしかに、いつもその論理で動いてきました。
どんなヒーローものの伝統も、倫理も、批判も。すべてその最強の論理で蹴飛ばしてきたのがドンブラザーズです。
だったら、ジロウとルミちゃんだけ「可哀想だから」と特別扱いするのは、やはり筋違いでしょう。
面白さをひたすら求めることは、時にして残酷。しかし大先生自身も迷われていたことを知っていればこそ制作チームも、この展開を肯んずることが出来たというもの。結果的に、桃谷ジロウの人生は大きく動きます。もっとドラマチックに。さらに高みへ。それはジロウにとっても、ドンブラザーズにとっても、大事な決断だったのでした。
自分の愛した女性も、親しんだ友人も、そして育ての親もすべてを失ったジロウ。どう進んでいいか分からないでしょう、どう歩けばいいか分からないでしょう。
しかし本当に、「すべて」を失ってしまったのでしょうか。もうジロウに残されているものはないのでしょうか。
迷子のジロウのその灯火は、きっと自分のなかにあるはずです。虎のように強い、その心の底に。君を失ったこの世界で、僕は何を求め続ける?

思わず引用してしまいました。
不器用な彼の旅路の先に、正しさがあることを祈りましょう。
ジロウの今後、大注目です。