わかりやすい経緯

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“ルフィ”と兼近の意外すぎる共犯の過去…。兼近が執筆した
自伝的小説『むき出し』(文藝春秋)でも、当の窃盗事件に
ついて描かれたと思われる箇所がある。

売春の斡旋容疑で逮捕された主人公は、検察庁の待機室で
「手首の袖から和彫りをチラ見せしている男」と運命的な出会いを
果たす。この男と意気投合した主人公は、すすめられるがままに、
バーの経営を始めた。そしてある日、男からこんな依頼を受ける。
「女が攫われたっぽいから確認のために、知り合いの家の鍵を開けてきてくれ」

店をもたせてくれた“ボス”の指示どおり業者を呼んで解錠し、
無人であることを確認した主人公。だがその数日後、自宅に警察が
やってきて、自分が解錠に立ち会った家で、直後に窃盗があったこと
を知らされる。「ハメられた」と知った主人公は、札幌を捨て、
芸人を目指し上京するのだった――。