情報は試合前までにインプットが鉄則よ――。阪神・岡田彰布監督(65)が首脳陣やナインにさらなる意識改革を促す。

 18年ぶりの〝アレ(優勝)〟へ向けて、さらに洗練された現場を目指すべく、虎の指揮官が思い切ったルールの導入を決めた。
それが相手投手の配球や、敵打者の打球方向などの詳細をまとめた資料のベンチ内への持ち込みを禁じるというものだ。

「選手が自分でつけたノート、どういう打ち取り方をされたとか書いているやつはええけど」(岡田監督)

 指揮官曰く、選手が「自分用」に持参したメモ程度は容認する方針。
ただ、スコアラー陣を中心とした情報収集要員が作製したチーム共有の「対戦データ」に関連する資料については、あらかじめ個々の記憶に落とし込むことを求めていくという。

 この方針変更によって指揮官を支えるコーチ陣たちは矢野前監督時代と異なり、試合前のアプローチが変わることになりそうだ。岡田監督も次のように説明する。

「オリックスの監督の時もそうだったけど、ベンチに書類なんか持っていかせんかった。コーチには『持ってくんな』言うて(内容を)『みんな覚えてこい』って。
そんなん、試合前に終わっとけと。去年までもそうやろ? 例えば、ピッチャー変わるたびに(資料)見て、ベンチで大きなファイル開いて(笑い)。攻撃なら交代投手は、いても5、6人程度なんやから」

 投手・打撃・守備走塁の各担当コーチには事前情報としてプレーボール前までに、それぞれが脳裏に焼き付けておくことを徹底させる。

 このように準備レベルを一段階引き上げる一方で岡田監督は「資料はあくまで資料」とし、情報に頼りすぎるような偏った采配には否定的だ。

「実際のゲームで(事前情報の)全てを使う必要なんてないわけやんか。頭に入れておけるものについては、入れておけってことよな。
ゲーム始まったら、プレーボールになってからの感性。相手のピッチャーのボールの感じ、打者の調子の良し悪しとかな。それは試合に出ている奴が一番分かるんやから」

 1つの試合へ向け〝情報の暗記〟はやって当たり前。勝利に結びつけるために情報をどう生かし、どう取捨選択するか。首脳陣、そして選手ともに今季からの岡田体制下では「準備力」と「判断力」が必須となりそうだ。
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/250106?page=1


スコアラーが作ったデータやコーチの持ち込みまで禁止してて草生える