子がクズなら親もクズ
親がクズなら子もクズ  の典型例
総務省はこれも容認?


「兼近さんのような悪徳業者とは、徹底的に戦います。楽しみにしていたマイホームをズタズタにされたんですから」

 そう怒りを露わにするのは、40代の主婦・Aさん。

 いま、“兼近” といえば兼近大樹(29)だ。“ネオチャラ” 芸人として大ブレイク中のお笑いコンビ・EXITのボケ担当で、その父・勇治氏が札幌市で営むのが「石狩住建工房」。そんな勇治氏が請け負ったリフォーム工事が、いま裁判沙汰に発展しているという。
「工事の打ち合わせの際、自分から “息子がテレビに出ている” と話してきました。連絡用のLINEのアイコンも、EXITの写真でした」(Aさん)

 2018年7月、Aさん夫妻は、北海道労働金庫でリフォーム代も含む住宅ローンを組み、中古の一戸建てを購入。内装・外装のリフォームを、石狩住建工房に依頼した。労金のリフォームローンは、業者が作成した見積書をもとに、融資担当者が工事の仕上がりを確認する。そこで初めて融資が下りる仕組みだ。

 Aさんによれば、勇治氏は、この見積書を外装工事のみであるかのように “偽装”。外装工事だけが終わった時点で、労金から融資が降りるように、ことを進めたという。
 抗議をしたAさんに、勇治氏は「自分のバックにはヤクザの不動産屋がついている。これまでも何度もトラブルになったが、いつも相手を黙らせてきた」と凄んだという。

「それで黙るとでも思ったのでしょうが、兼近さん側にリフォーム代金の返金を求めて、7月1日に札幌地裁に提訴しました。労金からのローンは、いまもうちが返済しています」

 勇治氏に本誌が電話したところ、若々しい声で応答があった。

「工事を途中で投げ出したというのは、事実とはまったく違います。Aさんが “ここも、あそこも改造してほしい” というので、予算が足りなくなったんです。
 あの家は3階建てで、上から工事していくと1階だけ残ってしまった。だから、『90万円を追加してほしい』と言ったんです。そうしたらAさんが、頼んでいないことを僕が勝手にやったと言いだして、話が平行線になってしまった。それだけです」

 だがAさんによれば、勇治氏から実際に追加で請求されたのは90万円ではなく、200万~300万円。そのやりとりは、LINEのメッセージにも残っている。

 結局Aさんは、2019年10月に別のリフォーム業者と契約し直し、2020年2月に工事は完了したが、まだ新居に引っ越せていない。「そもそも、うちは2階建てですよ。思い込みで話す人なんでしょうか」と首を傾げる。