中国の偵察気球が米国本土上空を飛行し米軍が追跡していると米国防総省の報道官が明らかにしたことを受け、宮城県の危機管理担当者は3日、「3年前に宮城上空で確認された物体にも似ている」と話し、今後の動向を注視している。

 宮城県内では2020年6月17日朝、謎の白い物体が上空を浮遊しているのが目撃された。丸い気球のような飛行体の下部には十字状の物がぶら下がり、米国で確認された気球と同じような形にも見える。

 県警は当時、ヘリコプターを飛ばして仙台周辺の上空を警戒。通勤や通学の時間帯で多くの人々が空を見上げたが、県などは「正体不明」と結論付けた。

 「あの物体が偵察気球だったら」との質問に、担当者は「断定的なことは何も言えないが、県民の安全安心を守るため、正体が何かは国が明らかにしてほしい」と全容解明を期待した。