今キャンプ最初の休前日となった3日夜。ヤクルトの1軍全野手が那覇市内の飲食店に集まり、親睦を深めるなか独り所在なさげな選手がいた。中日を昨季限りで自由契約となり、12球団合同トライアウトで拾われた三ツ俣大樹内野手(30)だ。面識があるのは同級生の山田くらい。どう立ち回っていいか戸惑いながら、時間だけが過ぎていった。

宴もたけなわとなり、野手最年長の青木宣親外野手(41)に新顔として挨拶を促されると、村上がすかさず「ミッツさん、一発芸やってくださいよ!」と無茶振り。そこで三ツ俣は、広島・菊池涼らとの合同自主トレでも好評を得てきた、映画「ゴーストバスターズ」のモノマネを披露。おなじみのテーマ曲を口ずみながら主人公になりきり、「ゴーストバスターズ!」とシャウトすると大爆笑が巻き起こった。

以降は練習中にも、チームメートからモノマネがらみでいじられるようになり、新天地に急速に溶け込むことに成功。9日の投内連係前にも、マウンド付近で披露し拍手喝采を浴びる三ツ俣の姿があった。上下関係が厳しいプロ野球の世界で、後輩から先輩に一発芸を促すのはなかなか勇気が要るもの。三ツ俣の「話し相手がいない中でムネにはホント、助けられた」という心からの感謝を知ると、村上も「本当ですか、ありがたいですね」と笑みを浮かべた。

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