○これは手塚賞準入選というマーベラスな賞をもらった作品なんですけど、当時高校生で地元熊本で悠々人生をおくっていたので、原稿は投稿だったんですが、これにはあるエピソードがあります。
○締め切り3日前、原稿残り7枚白紙。まあ2日ありゃできるだろと思っていた僕に”交通事故”という不運。車どうしの激突で10:0で相手の過失。助手席に乗ってた僕はミラーに当たって顔面、Tシャツ血まみれ。一瞬の出来事で、われに返ってまず思う、「あっ、今日ビデオ返す日なのに」
人間って結構冷静だ。
○救急車に初めて乗るのでちょっとわくわくで病院へ。1日入院決定。あさって消印有効で郵便局へ行かなきゃならないので、明日1日で7枚の原稿を描く事になる。大丈夫だから帰らせてくれと医者に頼んだけどやっぱりダメ。
○次の日根性で原稿を上げて無事投稿。原稿中鼻が痛くてたまらなかったので、後日病院へ行ったらやっぱり鼻の骨(なん骨)が折れてた。ーー後受賞。
○宇宙の真理について考えさせられた一件でした。

尾田栄一郎短編集「WANTED!」収録



尾田って高校生の頃からこんな仕事の鬼なんやで