金愚駄夢 (きんぐだむ)

古代中国、春秋戦国時代末期 秦の将軍「原 泰久(げん たいきゅう)」は 妻の支えもあり出世し、多くの資産を得ていた。
しかしながら、栄達を極めた頃「嬰讃(えいさん)」なる遊女にうつつを抜かし、 正式な妻に迎え入れようとする 。
その後「胡慈婁李(こじるり)」なるより有名な遊女に気が写ったことを、 監察官の「周 環視(しゅう かんし)」に見つかり、名声を失う。
夢だった大将軍への出世も駄目になった。

後に戒めとして、金や権力を手に入れて愚かな振る舞いをし、夢の如く失脚することを金愚駄夢(きんぐだむ)と呼ぶことになった。

民明書房: 「猥婦(わいぷ)−蔑鬼意(べっきー)の栄枯盛衰」より抜粋。