―キャンプ序盤から打撃改造に着手しましたね。新外国人に対しては異例でしょう。
「長打力はあるが、空振りが多い選手だったんです。トップが動かないので、このへん(内角は)打てるが、間(下半身、上半身が連動しての体の割れ)がまったくなくて距離がとれない。
オープンスタンスは、別にいいのですが、右膝が伸びっぱなしで前へいくだけ。手が動かない。そこで(和田)打撃コーチ、本人と話をしたんです。
現状の問題点を説明して、まして日本は変化球が多いので対応するためには、もう少しゆったりと距離をとらないといけないと。もっと飛ぶよ、もっと打てるよ、と。
すると『自分もそう思っていた』と言うんです。本心かどうかはわかりませんが(笑)。不器用ですが、素直なところがあるんです。
日本で活躍したい、環境に慣れないといけない、という気持ちがある選手。一生懸命やりますからね。そこが救いですね。ここから、どう修正できるか」

―昨年は不振に陥ったビシエドの打撃にも手を入れましたね。タブーなど気にせずに、斬り込んでいくのが立浪流でしょうか?
「結局、今も(ビシエドの突っ込む悪い癖が)直らないじゃないですか。本人もわかっているができないんです。それでも打率は.290を打っている。
それが(直そうとしない)ひとつの理由かもしれませんが…。相手バッテリーはピンチでビシエドを迎えてもインコースにさえ投げることさえできれば打ち取れるんです。
データに出ています。わかっている結果をベンチから見ている我々も辛いですよ。今年は勝てる選手を使います。
給料とか実績とかは関係ない。カリステが良ければカリステを使いますよ」