全日本民医連

Q:咳止めの薬が覚醒剤として使われていると聞きました。本当ですか?

A:かぜ薬のなかには、覚醒剤の原料であるエフェドリンや麻薬の成分であるリン酸ジヒドロコデイン、興奮作用をもつカフェインなどが含まれている場合があります。
この成分は、咳や頭痛を抑える一方で、飲みすぎると眠気・疲労感がなくなり、多幸感や頭がさえたような感覚などの覚醒作用があります。
問題になっている市販の咳止め薬というのは、甘味料を加え、飲みやすくしている咳止め液のことです。この咳止め液には、リン酸ジヒドロコデインを含んでい るものもあり、乱用して薬物依存になるケースが増えています。覚醒剤と違って、誰でも気軽に買うことができることや甘味のある味、液状であることなどが乱 用につながる要因になっています。
定められた用法・容量を守るなら、けっして依存症になることはありませんが、多飲・暴飲すると依存症になる危険性があることを、メーカーはきちんと知らせるべきです。