アンジャッシュの渡部建は現在、講演活動に軸足を置いている。テーマは主に、「コミュニケーション」。

芸能活動自粛前は、トップ芸能人たちと盛んに交流し、一流の話術を目の前で体感してきた。そこから得たコミュニケーションのコツは、渡部の財産だ。MCとして、大御所たちを相手にゴールテンタイムのバラエティ番組を取り仕切っていた経験も大きい。

「家族とはしっかりと話し合い、本当に険しい道のりだけど、みんなで人生を頑張っていこうという結論になりました。言葉では語りつくせないくらい、妻には感謝しています。
だから、もうこれは、どんな厳しいご指摘を受けようとも、世に出て、稼がないといけないと思いました。家族のために、働きたい。何としてでも」

最近は講演の準備や会議などを中心に、忙しい毎日を送っている。芸能活動は発生ベースで調整し、土日はしっかりと休み家族で過ごす。キャンプの楽しさを知ったのも、自粛してからのことだ。

「それまで、休みも一切なく、仕事ばかりしていました。自粛をしてからは1年以上、妻に働いてもらったので、ワンオペ育児を経験することになって。慣れないことの連続でしたけど、息子と毎日二人きりでいられた時間は、僕にとってはありがたいものになりました。
以前のペースで働いていたら、あっという間に大きくなって、何も見られなかったかもしれない。とんでもない事件で家族にはつらい思いをさせたんですけど、今の生活は、その反省の上に成り立っています」

もっとも、家庭が壊れてしまってもおかしくなかっただろう。なぜ家庭円満を取り戻すことができたのか。

「それはもう全部妻のおかげ。僕が偉そうに言えることじゃないですよ(笑)。でも、ちょっと話は違うかもしれないですけど、僕がこうなってから、『実はウチも…』って、過去の話をみんながたくさんしてくれるようになった。
円満に見えていた夫婦も、いろんなことを乗り越えてとか、驚くような過去があったりする。皆さんが僕を励まそうと、自分のハードな不幸話をしてくれたんですね」

https://news.yahoo.co.jp/articles/dc06cb316e5d6fac6d7185af040aea2053e7d59c