2月23日からオープン戦が始まった。巨人はヤクルトとの初戦、遊撃手に新人の門脇誠をスタメンに抜擢。3打数2安打1打点と結果を残した。前日に行なわれたWBCキューバ代表との練習試合でもスタメンで起用され、好守を連発。スタンドを沸かせた。

【写真】今キャンプでも夜遊び報道 夜の繁華街で目立つ坂本

 門脇は強打の遊撃手として評価が高く、肩が強い。豪快なフルスイングは大きな魅力で「吉田正尚2世」とも評される。不動の遊撃手レギュラーとして君臨した坂本勇人はWBCを出場辞退し、シーズンに向けてのコンディション作りに集中している。門脇が今後の実戦で結果を残し続ければ、坂本を脅かす存在になる。スポーツ紙記者は、こう語る。

坂本はスイングスピードが落ちて、打球も明らかに飛ばなくなっている。足が特別ある選手ではないので、長打を打てなくなると厳しい。首脳陣はスイングスピードを上げて飛ばすように求めているが、34歳という年齢を考えるとそう簡単に戻るものではない。そもそも、坂本は攻守の総合力で勝負してきた選手。遊撃の守備範囲は狭くなりましたが、安定感は球界トップクラスです。本人が首脳陣の要求にどう折り合いをつけるか。他球団からすれば、下位打線でもミート能力に長けた坂本を置かれた方が厄介だが、門脇を遊撃で抜擢する可能性も十分に考えられる」

 坂本は首脳陣からも奮起を促されている状況だ。スポーツ報知の2月21日付の紙面によると、阿部慎之助ヘッドコーチ兼バッテリーコーチが野球評論家の掛布雅之氏と対談した際に、「一番のポイントは門脇だと思っているんですよ。(坂本)勇人のコンディションが悪かったら、門脇を使うと僕は思っています。勇人にも尻に火がついて危機感を持ってくれたら。そうしたらまたチームの士気が上がる」「(門脇を)2番に置きたいんじゃないかなと。ミートも、小技もうまい。走者がいなかったらたまにドーンというのもある」と語っている。

出場機会を失うようだと、トレードで欲しい球団が殺到すると思います。年俸はガクッと落ちますが、遊撃でまだまだ活躍できる。思い出されるのは2008年の二岡智宏(現巨人2軍監督)のトレード放出です。大型遊撃手として長年活躍し、選手会長を務めていましたが、ケガで戦列を離れている間に山本モナとの不倫騒動が発覚。巨人ファンから批判の声が上がり、高卒2年目だった坂本が正遊撃手になったことで同年オフに日本ハムへトレード移籍となった。坂本の実績は申し分ないが、度重なる女性スキャンダルで巨人ファンの心も離れている。結果を残せないようであればスタメンから外されるだろうし、門脇や他の遊撃手でメドがつくならトレード放出もあり得ない話ではない」

 野球人生の岐路に立たされた坂本は、今年も「不動の遊撃手」に君臨できるだろうか。

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