TSMC進出 台湾企業幹部が語る “根回し”より“スピード”

郭智輝会長
「日本は何か問題があった時、時間がかかる。TSMCはすぐに決める。クイック・レスポンス(素早い反応)を出さないと遅れる。これがTSMCの文化。一方で、日本の会社の経営システムは、根回し、根回しで時間が遅れる。TSMCは責任範囲内なら全部部長クラスで決まる。別に稟議とかはいらない。現場のことなら課長クラスで決まる。これが日本では難しい。」

「熊本進出で一番心配することは人。人がいない。100人以上とりたいと言っても、なかなかとれない。エンジニアがとれないと非常に困る。もし人がとれないならば、我々の投資方針も変わるだろう。熊本行政が協力しないと大変だ。せっかくこういうチャンスが出ているんだから。」

「台湾から来る駐在員が家族と一緒にきたら、教育の問題が大変です。インターナショナルの小学校とか中学校が必要。外国人は単身赴任が少ない。生活条件を国際化してもらいたい。そうすれば、自然と優秀な国際人材が集まる。」

「せっかくTSMCがここまで来たんだからね。熊本市から工場までの大通りをつくらないといけない。今の通りがちょっと狭い。だからかなり渋滞している。かなり行列になり大問題ですよ。きのうも、その辺から熊本空港に行くつもりだったが、途中で諦めた。都市高速があればいいのにね。」