スーパーなどで売られているタマゴの大半は「ケージ飼い」。
鶏に移動の自由がある「平飼い」や「放し飼い」は極めて少ない。飼育コストの違いで、「ケージフリー」のタマゴの価格は、「ケージ飼い」の2~3倍する。

【欧米の基準とズレる】
ところが近年、欧米では、「アニマルウェルフェア」の考え方が急速に普及し、飼育の法規制の強化にまでつながっているのだという。

EU(欧州連合)では1990年代以降、「アニマルウェルフェア」への配慮が法律や条約にも盛り込まれ、従来型の「ケージ飼い」は2012年から禁止された。生産者に多額の補助金を出し、消費者もアニマルウェルフェアによる一定の値上げを許容することで、10年程度、時間をかけて進められたという。


「アニマルウェルフェアが日本に入ってきたら養鶏業界は壊滅する」――
吉川元農水相に現金500万円の賄賂を渡した罪で在宅起訴された大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」の秋田善祺元代表は、10年前からそう周囲に話していたという。秋田氏は長年、養鶏業界と政界とのパイプ役を務めてきたとされる。

【東京五輪のタマゴにも波及】

「週刊現代」も、1月末から3週連続で「日本のタマゴ」についての大特集を続けている。「『日本の卵』が世界から危険視されている理由」などの見出し。
日本のタマゴの一人当たりの消費量は世界二位。しかし、その陰に隠されている「不都合な真実」に気づいている人はほとんどいない、と警告する。


https://www.j-cast.com/trend/2021/02/21405210.html?p=all