2002年5月東京高等裁判所判決 

そこでここでは、実際に2002年5月に出された東京高等裁判所による判決の内容を一部紹介する。裁判所がどのような根拠に基づき、どういった事実を認定したのかを知っていただきたい。



この事件は、週刊文春が1999年11月~12月にかけて連続キャンペーンで報道した記事に対して、ジャニー喜多川本人とジャニーズ事務所が名誉毀損訴訟を提起したという事案である。争点はいくつかあるが、もっとも争いとなった点は、ジャニー喜多川が未成年者の少年らに対して「淫行」を実際に行ったのか、その行為を拒否するとデビューさせてもらえなかったり、ステージの立ち位置が悪くなったりするため少年たちが抵抗できないという事情があったのかという点であった。そして東京高裁は、この点をいずれも「真実であることの証明があった」と認定したのである。