テスト

**それでも動く名無し** · 2023/03/02(木) 00:26:08.57

「私……もうレース引退したいの……」
「え……な……なんで……！？」
「だって……おかしいよこんなの……」
「な、なにが……！？」
「前のトレーナーさんから変わって2ヶ月で初勝利！そこから無敗の三冠獲得！ジャパンカップ、有馬記念勝利！こんなのおかしいよ………」
「それは……君がスゴいから……」
「そんなわけないでしょ！！」
「えっ……！？」
「トレーナーさんが担当になってからタイムがどんどん速くなるの……お出かけが増えてトレーニングは減ったのにどんどん強くなる！どこからか閃いたトレーニングも全部効果ある！怖いよ……私、怖いんだよお……」
「素質を引き出しただけだよ」
「そんなわけあるか！地元で強かっただけでトレセンに来て！才能の違いなんて一瞬でわかったよ！！雑魚だよ雑魚！私は雑魚だバーカバーカ！天才トレーナーだろ！それくらいわかれバーカ！！」
「天才なんかじゃ……」
「天才だよバーカ！トレーナーさんは誰とでも勝てるよバーーーーーカ！！」
「あ、ちょ……どこに行くんだ！？」
「もういいよ！理事長に直談判してやる！」
(そのとき、ふと閃いた！このアイディアはブリッジコンプとのトレーニングに活かせるかもしれない！)
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**それでも動く名無し** · 2023/03/02(木) 00:26:39.02

腕の良いアホトレとモブウマ娘
常勝無敵モブウマ娘
広めのトレーナー室でトレーナーとリボンマーチはお互い向かい合っていた。
「重要な話があるって聞いたけど何だい？」
「私……もうレース引退する！」
「まーた始まったよ」
面倒くさそうな顔しているトレーナーは書類仕事しているPCから顔を上げもせずそのまま話を聞いている。
「だって…おかしいよこんなの…」
「なにがよ。」
「前のトレーナーから変わって１ヶ月で初勝利！そこから無敗の三冠獲得！宝塚、ジャパンカップ、有馬記念勝利！シニア期にはマイル～長距離レース全部制覇したんだよ！？こんなのおかしいよ！」
「流石マーチ！これが才能ってやつなんすねぇ～」
「そんなわけないでしょ！トレーナーが凄すぎるだけだよ！管理栄養士顔負けの食事にトレーニング毎のマッサージ！緻密なトレーニングメニューと一流ウマ娘との合同トレーニングまでしてたらどんな雑魚でも強くなるんだよ！わかってよ！私そんなに才能あるわけじゃないんだよ！全然凄くないの！メジロとかナリタのウマ娘みれば私に才能が無いのなんてわかるよ！」　
「地元で強かっただけでトレセンに来て才能の違いなんて一瞬でわかったよ！雑魚だよ雑魚！私は雑魚だバーカ！あんた天才トレーナーなんだからそれくらいわかれよ！」
机をバンバン叩きながら猛抗議してくる、才能無いアピするけどそれ未勝利ウマ娘の前でやったら殴られてもしゃーないぞそれ、というか才能があろうがなかろうが勝ってるんだからいーじゃんと思いつつ適当に聞き流す。
「天才とかそんなに褒めるなよ」
「褒めてるけど褒めてないんだよバカぁー！」
結局あれだけ無双しておいて自分に自信が無いから勝つのはおかしいとか、出走するたびに当然勝つよね？というプレッシャーがヤバいとか、名門ウマ娘に囲まれるようなG1だと場違い感が凄いから出たくないとか考えてるビビりなのである。
まぁ担当にやる気を出させるのもトレーナーの仕事かと思いその気にさせるべく頑張ってみる。
「あーでも残念だなぁ、マーチともっと勝ちたかったんだけどなぁ」
「トレーナーなら誰とだって勝てるよ！」
「マーチと勝ちたいんだ！」　
「うっ、そういわれるとチョット罪悪感が…私ってチョロいのかなぁ…。」
「チョロい！」
「ぶっとばすぞトレーナーぁああああ！」　
とかそういうくだらないやり取りをしてからかって遊んでいるとマーチは理事長に引退を直談判してやる！と言って足早に走って行ってしまった、理事長の所に30回目？くらいの直談判をしにいったのだろう。　
まぁレースからの離脱なんて無理である、G1を20勝以上している名ウマ娘の引退なんて認められるわけが無いのだ。　
それこそ怪我やなんかならまだわかるが、現役バリバリで常に他のウマ娘に大差の20バ身差以上勝ってて海外レースにも出走予定（無理って言って逃げ出すから直前まで本人には知らせてない）の子を手放すわけがない。　
今日もたづなさんと理事長にいいくるめられて納得いかない顔で戻ってくる事だろう。　
そしたら本日のトレーニング開始である。　
相手にするのも面倒なのでトレーニング漬けにして無駄な事を考えられなくしてやろうとか思ってない。　
思ってないったら思ってないのだ。
これは俺とマーチがどうやってこんなに愉快な漫才をするようになったかの軌跡のお話。