・張濤 北京タイガース RHP
北京タイガース量産型の長身パワーピッチャー。
中国を代表するパワー投手ではあるが、それでも130後半~140前半という球速帯。
オーソドックスで投球も単調であるため国際大会で格上チーム相手には一番打ち頃になりそうでちょっと使いづらいタイプ。中国の「パワーピッチャー」の課題が凝縮されている。

・甘泉 四川ドラゴンズ RHP
17年WBCでは、まさかのインフルエンザ発症で登板を緊急回避したブルース・チェンに代わって日本戦に先発。ストレートの球質がよく、侍ジャパンクラスの打者が130中盤の真ん中高めのボールを空振りする場面も散見されたが中田翔と小林に被弾したフライボールピッチャー。ただ、乱調時はボールがシュート回転しまくり球質も制球も制御できなくなる。

・桑洋 広東レオパーズ LHP
2016年のU18アジア選手権では16歳ながら先発として日本戦で中盤まで好投。18年のU18アジアでも台湾戦で1失点の好投を見せるなど、国際レベルでも結果を残してきた技巧派左腕。
インステップするフォームから120キロ台の真っスラ系の球質のクセのあるボールやカーブ、チェンジアップをテンポ良く投げ込んでくる。

・屠佳倫 上海レッドイーグルス LHP
中国球界のなかでは130中盤をコンスタントに出せるのは左腕ではパワーピッチャーに分類される。
左腕を生かせる横の角度がついた低めのスリークウォーターでもあり、体の開きを抑えた出所の見づらそうなフォームでもある。大きなカーブやチェンジアップも持ち球で、球速に実践的なスキルも兼ね備えた好左腕。

・張浩楠 広東レオパーズ RHP
2019アジア選手権では141キロを計測したパワー型右投手。
オーソドックスなタイプなので張濤同様にこれまた格上相手には使いにくいタイプではある。
同アジア選手権では日本戦にも先発し1回3失点。

・崔恩庭  天津ライオンズ RHP
全体的に長身のアスリートタイプが多い中国野球の投手の中において(球速が出るとは言ってない)、若干異彩を放つ中肉中背のメガネ右腕。伝統的に好投手を輩出してきた天津所属。シュート系の癖のある真っすぐとスライダーやカーブなどを投げ分ける。130キロ中盤と球威もあり、中国投手陣のなかでは完成度が高い投手。(追記:5月に行われた大会でサイドスローになっていました)

・趙偉  四川ドラゴンズ LHP
19年U18ワールドカップで好投を見せた技巧派左腕。
垂れるタイプの球質の速球を軸にゾーンにテンポよく投げ込んでくる「中国のダラス・カイケル(ホワイトソックス)」。球速は120キロ台だが、半端な速球派よりこういうピッチャーが一番初対戦の格上には好投したりする。

・楊燕勇 RHP 上海レッドイーグルス
2013WBCでは18歳ながらライトのレギュラーとして出場していた元二刀流。
上海に若い野手が台頭してきたこともあり投手に専念したが、16年のリーグ戦で最優秀防御率を獲得するなど、傑出した数字を残し覚醒。130キロ台中盤の速球とフォークボールを操るスタイル。
フォーク・チェンジアップ系のボールを扱える投手が限られてる中で重要な人材。